【マギレコ二次創作小説】魔叙事詩カグラ・マギカ 1-12 突然の別れはいきなり

神浜の街を巡り、私の意思は固まった。

あとはシオリとピリカが戻ってくるのを待つだけだが、それぞれ違った日に違ったタイミングで探索に向かったためみんなが集まるというのは夜のほんの一瞬だけ。

シオリには宣戦布告役として駆り出されたりと面倒なことをやらされはしたが、この緑髪の魔法少女の事について情報を得られたのはありがたい。

マギウスについて聞いていたシオリは、マギウスの一人であるアリナ・グレイが今だに行方不明であるという情報を手に入れていた。

アリナという魔法少女はこの街を破壊しようとした前科持ちらしく、探し回っている魔法少女もいるという。

そのアリナという魔法少女の特徴と、いま目の前で眠り続けている魔法少女の特徴が合致しているため、こいつがアリナ・グレイで間違いないだろう。

彼女を話題に出さなかったのは正解だったようだ。

と、シオリからの情報はここで時々聞かされていたから分かるのだが、ピリカは見滝原とその周辺を見に行っているためしばらくは戻ってきていない。

出発して1週間は経つ。

グリーフシードを持っているとはいえ、寝る事にこだわる彼女はどう夜を過ごしたのやら。

「戻ったよー」

そう考えていたらピリカが戻ってきたようだ。

「おかえり。随分な長旅だったじゃないか」

「本当はもう少し早く戻ってくるはずだったんだけどね。道に迷ってしまったので」

「そういえばなぜか都会の方が迷うよなピリカは」

「目印にしていた建物が何軒もあるとか、通れると思った道が通れなかったりとか、自動歩道に巻き込まれたりとか」

「何やってるんだか」

でもキュゥべぇとも会ってきて貴重な情報は手に入れてきたんだから」

見滝原の魔法少女については、ワルプルギスの夜と戦う運命にあったということもあってその強さと能力については入念に調べる必要があった。

ピリカはカムイにお願いし、力の強い魔法少女に当たりをつけてもらっていたらしいのだが、二人の魔法少女に注目したという。

「鹿目まどかと暁美ほむら。その二人が特に力が強かったってことか」

「キュゥべぇに確認をとると、ほむらさんは魔法少女なんだけど、契約した記憶がないんだって。理由はわからないけど、時間を止めることができるらしいよ」

時間を止めるだけなら過去に戦ったことがある魔法少女にいた。

しかし、契約した覚えがないというのは妙だ。記憶操作という事もあるが、大それた理由として思いつくことはあるが私と同じ境遇が他にいるとは思えない。

「あと、アペにまどかさんを見てもらったんだけどワルプルギスの夜を倒す可能性を秘めているみたいだよ」

「ほう、それは随分と因果量が高そうと考えられる情報だね」

「候補の一人には十分なるんじゃないかな」

また、ピリカから神浜には私たちが出会った以外の調整屋がいるという情報を手に入れていた。

神浜とその周辺の地域にはすでに知れ渡っているらしく、多くの魔法少女が調整を施されているのだろう。

調整屋については私が尋ねてみる事にした。

ピリカからは安易に殺さないよう釘を打たれたが、調整屋という存在自体は今はいてはいけない存在だ。少なくとも、神浜にしか自動浄化システムがある間は。

「あら、二人とも戻ってきていたんだ」

シオリも戻ってきたようで、私たちは各々が集めた情報の整理を始めた。

全員一致で自動浄化システムが何物なのかを神浜の魔法少女から聞き出すことはできなかった。それは同時にこのままでは自動浄化システムが世界に広がることなど叶うはずがないことを意味していた。

神浜の魔法少女は外へ目を向けようという考えがほとんどないらしく、一部の者しか気にしていない有様なので外から来た魔法少女はそれはそれは居心地が悪い思いをするだろうという印象も受けていた

神浜の外にいる魔法少女は用がなければ神浜へはいかないらしく、それを彼女たちは何も気にしていない様子だったという。

不安を抱えつつも神浜には留まらない、というよりは留まれないのだろう。

人間関係や学校やバイトなど、理由は様々だがその理由のほとんどは魔法少女の世界から見ればこの先役立つとは思えないことばかり。
人間社会というものはそんなものだ。

神浜の魔法少女へ宣戦布告した話をピリカにするとそれはもう怒りどころか呆れられてしまった。

「何で敵増やすようなことするのよ。折角初対面で何の思い込みもなく情報交換できるチャンスをなくすようなものでしょ」

「あてになる情報なんてなさそうだって判断したからさ。人間社会に精一杯な奴らと話したところでいい情報なんて手に入らないだろうからさ。
あぁあ、この町のすごいがわからなくなっちゃったよ」

ピリカはムッとした顔でシオリを見続けていた。

「ま、それでもカレンへ宣戦布告してもらったグループのメンバーは洞察力と分析に長けていたよ」

「それって、過去に計画を妨害されたグループと同じ特徴」

私たちのやろうとしている事は受け入れてもらえるような方法ではない。協力関係になれたところで、あの時みたいに邪魔をされて無駄になるか遠回りする結果となる。
だから関係を険悪にしておいたのさ」

「変に注目されちゃうかもしれないよ」

「それはその時だ。忠告はもう伝えてあるからね」

「忠告を律儀に守ってくれればいいんだけど」

「なに、関わりすぎるなら潰されるくらいあの魔法少女たちなら理解できてるだろうさ」

「やめてよね」

一通り話を終えたあと、今後の行動についての話を始めた。

「さて、しばらくは神浜の状況観察を行いたいと思う。魔女化しない代わりに出るドッペルという存在をよく知る必要があるからね」

「ドッペルは出した後に疲労感しか感じないらしいけど、中には体の一部が動かなくなったりと体に不都合が出る子もいたらしいの」

「ドッペルってやつの代償をよく知らないといけないよね。でも、この街でそう頻繁にドッペルって出るものなの?見滝原や宝崎ではみんな神浜でもドッペルは出さないようにしてるって聞いたよ」

ドッペルを出す機会に出会える確率も、ドッペルを何十回と出し続ける現場も何十年とかけて観察したところでわかるはずがないだろう。

それでも、ドッペルの代償については知っておかないといけない。

そのためならば。

「ピリカ、突然なんだが、伝えたい事があるんだ」

「なに?」

「お前との関係はここまでだ」

「…え?」

 

第一章:スゴィガ ワカ ラナイ 完

 

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【マギアレコード】アニメ版設定・用語集

マギアレコードのアニメがはじまり、初見の人にはわからない言葉はたくさんあるかと思います。

また、ゲームをプレイしている人でも「あれ、こんな感じだったっけ」と感じる場面も多いでしょう。

このページではマギアレコードに登場した独特な設定や単語を整理していきます。

 

 

・魔法少女

キュゥべえと出会い、たった一つの願いを伝えて叶えてもらうという契約を行い、魔女という存在と戦う存在。
表社会には認知されない領域で活動することとなるため、一般人があいては魔法少女かどうかを判別するには実際にその場に居合わせて記憶を保持し続けた場合か、魔法少女が身につけている指輪の有無だけである。
実は魔法少女たちには知らされていない宿命というものが存在する。

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魔女

生物を結界に招き入れ、結界内で負の感情を集めては強くなる魔法少女の倒すべき敵。
魔女は使い魔を召喚することができ、大抵はこの使い魔がエサである生物を結界内へ誘導する。魔女によって操られた存在には、「魔女の口づけ」というマークがつく。
魔女から助けられた一般人は、大抵は結界内で起こったことと魔女に操られていた時の記憶を忘れてしまう。

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ソウルジェム

魔法少女が所有している宝石。その宝石が輝くほど魔法少女はパフォーマンスよく力を使用でき、力を使用するごとに穢れを溜めていく。ほとんどの魔法少女は、穢れが溜まった末路を知らない。
普段は指輪として身につけている。

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グリーフシード

魔女が落とす、ソウルジェムの穢れを吸い取ってくれる大事なもの。
魔法少女同士のテリトリー争いの大抵の理由は、グリーフシードを手に入れるための魔女争奪戦が起きるからである。

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神浜市

何の変哲もない都会だが、魔法少女からすれば魔女が変に強くて量も多い、おまけにキュゥべえが中に侵入できないという変わった町だと認知されている。

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小さなキュゥべえ

神浜にしかいない小型のキュゥべえ。
神出鬼没であり、環いろはが触れたことでいろははういの記憶を取り戻すことができた。
なぜかいろはと共に行動する。

 

※ゲーム版の見解
絶交階段の噂時点までに小さなキュゥべえはやちよに狙われていて、そんな小さなキュゥべえを助けた後に共に行動する流れとなっている。
ちなみに小さなキュゥべえには名前が付けられるのだが・・・その名前はプレイヤーのセンスにゆだねられ、その結果が丸ごとプレイヤーに帰ってくることとなる。
通称はモキュ。

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調整屋

魔法少女の魔力を強化してくれる八雲みたまが経営している場所のこと。神浜の魔法少女は八雲みたまのことを「調整屋」と呼ぶ存在も多い。

調整は有料である(お金とは限らない)

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CONNECT(コネクト)

調整屋で調整を受けることで使用することができる魔力の応用方法の一つ。
自分の持つ魔力を相手に付与することで戦いを有利に進めることができる。

 

※ゲーム版の見解
コネクトは調整に値する魔力強化を実施しない状態でも使用すること、受けることが可能となっている。

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ウワサ

神浜に存在する噂のもとである存在。
魔力は存在するが魔女とは違った性質であり、存在自体が噂なのでそのうわさが広がれば広がるほど自然と犠牲者も増えていく。

七海やちよは、この噂について調べて回っていて手記にまとめているほどである。

 

*絶交階段の噂


神浜市立大学付属学校にある4階から屋上へ続く階段の6段目に自分の名前、7段目に絶交したい相手を記載することでそれが絶交証明書となって絶交したことになる。
しかし仲直りしようとするとウワサに連れ去られて永遠に階段掃除をさせられることとなる。

※ゲーム版の見解
絶交階段の噂は「絶交」と言葉にしてしまうとその時点でウワサの対象となってしまう。そして仲直りしようとするとウワサに連れていかれてしまう。
ゲーム版では洗脳能力があることとなっていて、仲直りしようとしたレナとかえでは一時的に洗脳されてしまうという描写があった。

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パスポート

いろはの母親が所有しているパスポートなのだが、その見た目はゲーム内に存在するマギアパスポートの見た目と似ている。
パスポートの色が緑色なので、いろはの両親は国家公務員か公的機関の職員であることを意味する。

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里見メディカルセンター

神浜市の北養区にある病院で、うい、灯花、ねむが入院していた。
しかし、ういが入院していたという記録は残っていない。

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モカウサギ

神浜で地味に人気なマスコット。
十咎ももこ、水波レナ、秋野かえでがおそろいで所有している。

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ふゆぅ

かえでの口癖

 

※ゲーム版の見解
ふゆぅ=かえでという認識が広まっている

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史乃沙優希

神浜で活動しているローカルアイドル。
レナの大好きなアイドルであり、モカウサギと一緒につけている刀のストラップはさゆさゆグッズの一つ。
ローカルアイドルと言いながら、アルバムやたくさんのグッズ販売がされている。

さゆさゆ、斬ってー!

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希望と絶望

里見灯花が調子に乗って燃やしてしまった本の中でも無傷で描写された本。

 

※ゲーム版の見解
灯花の叔父が残したとされる魔法少女について記載された書物である。

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・メシマズ

八雲みたまは料理音痴であり、食した人物を気絶させるほどの料理を作り上げてしまう。気絶する理由として、料理には使用しないものを投入することもあるとか。
ちなみに4話ではチーズケーキと思われるものへケチャップ、チョコスプレー、そして梅干を添えている。

 

※ゲーム版の見解
神浜でも犠牲者が多く、みたまが料理をしようとすると皆そろって止めに入るほど

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・阿見莉愛

なぜかいろはに突っかかってきた変な人

 

※ゲーム版の見解
実はアニメでは描写されていないが、絶交階段の噂と口寄せ神社の噂の間でいろははミラーズへと挑戦している。
そのミラーズの中でいろはは一度莉愛と対面している。
アニメでいろはへ莉愛がつっかかる描写がされたのは、このミラーズの出来事があったこと前提で脚本が作成されたからであろう。

これはゲームのプレイヤーでもミラーズストーリーの発生タイミングを理解していなければなぜ突っかかって来たかわからない人も多いだろう。

時系列がわからない人はこれを参照してください。
神浜市年表

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※このページはマギアレコードアニメ版の要素を使用しています。

【マギレコ二次創作小説】魔叙事詩カグラ・マギカ 1-11 睡蓮はまた悩む

またこの展開となりました。協力関係となりたい相手に対して、ななかさん達は必ずというほど相手と一度は一戦を交えてしまうのです。

私はななかさんと戦ってチームに入ったわけではありませんが、あきらさんも、美雨さんも一度戦ってななかさんについてきた人たちです。

そういえば私、ななかさんと面と向かって戦ったことがないことに気がつきました。

魔法少女になる前も、後も守られてばかりな場面が多いような。

私たちはお店へ支払いを行った後、人気のない路地裏まで来ました。

「さて、手合わせ願おうじゃない。まとめてかかってきても構わないよ」

「随分な自信ネ」

「いいでしょう、皆さん始めてください」

「先手はぼくが!」

「続けるヨ」

いつもの通り、先にあきらさんと美雨さんが前へと出ます。

二人は格闘を得意としているため前へ出るのは必然ですが、スピードがあるため撃って下がるという切り替えも早いです。

二人は力強い拳を繰り出しますが、シオリさんが操る帯には傷一つついていませんでした。

その帯は巧みに角度を変えていて、四方八方から来る攻撃に対応していました。

二人が一歩下がった後、私は武器を構えて矛先に貯めた力を地面へと叩きつけました。この時、大まかな相手の弱点を掴んでいたからか、シオリさんはワンテンポ対応に遅れたかのようですが、しっかりと回避されてしまいました。

そこへななかさんが間髪入れず切り込みましたが、今度は腕にある宝石から光る盾のようなものを形成してシオリさんは身を守りました。

「こっちを使わないといけなくなるとは思わなかったよ」

ななかさんも下がり、私たちは防衛体制へと入っていました。

シオリさんはあきらさんの方へ向かい、帯を素早く、しなやかに叩きつけて行きました。

あきらさんは防御姿勢で耐えていましたが、どんどん動きが鈍くなっていきました。

「まずいですね。あきらさんそこまでです。戦線離脱してください」

「わ、わかったよ」

あきらさんは後ろに下がってはこれましたが、座り込んだ後に動けなくなってしまいました。

「いい判断だね。あのまま戦っていたら何もできずに終わっていただろうね」

[あきらさん、体の様子は]

[完全に痺れたみたい。ごめん、動きそうにない]

[なら、私が]

私があきらさんを回復させようとすると何か素早い気配を感じました。

「かこさん!そこから離れてください!」

気づいた時には手遅れでした。足元には鉄釘が刺さっていてそこから電気が流れて私はダメージを受けたと同時に体が動かなくなってしまいました。

「遠距離できるヒーラーとは優秀だね。ただ、反射神経はまだまだだね」

「あんたも遅いヨ」

気づいた頃にはシオリさんの真後ろに美雨さんがいて、勝負ありかと思われました。

「したっけ勝てるかい!」

美雨さんは寸止めで終わる気だったのでしょう。しかし自らシオリさんは両手を美雨さんの爪へ突き刺し、帯でそのままみぞおちを突きました。

「両者そこまで!」

ななかさんは戦いをやめさせました。

さらなる追撃を用意していたのか構えていたシオリさんは魔法少女姿を解きました。

腕の傷を治すために痺れた体を何とか動かしてシオリさんの傷を癒しました。

「ありがと、かこさん」

シオリさんはすぐ元どおりに自由に動かせる腕へと戻っていました。

「お強いですね。私たちの完敗です」

「シオリに傷をつけておいて完敗だって言われると私の方が情けなくなるんだけど」

「いいえ、あそこで止めていなければ美雨さんは危ない状況になっていたでしょう。私も手のだしようがありませんでした」

「何言ってるのさ。十分強いよ、あなた達」

そう言った後、シオリさんはななかさんへグリーフシードを渡しました。

「これはガサツな誘いに乗ってくれたお礼だよ。協力するかどうかは仲間と話し合ってから報告するね。今日の夜、私とあなた達があった場所に来れるかしら」

「わかりました。前向きな返事をお待ちしています」

シオリさんはそのままどこかへと行ってしまいました。

「ななかさん、シオリさんは」

「あの強さは間違いありません。この神浜では、誰も対抗できないでしょう」

話は戻ってみんなで集まっているななかさんの家。ここまでの話でこのはさん達はいろいろ時になることがあったようです。

「そのシオリって子、危なっかしくて怖いんだけど」

「そうね、ななかさんからも怖い発言がよく出るけど、シオリさんもなかなかね」

「あら、私は普通に話をしただけですよ」

「ななかのいう普通は普通じゃないと思うヨ」

「そうでしょうか」

「んでんで、そのあとの返事ってどうだったのさ!」

実はその結果を私とあきらさんは知らされていませんでした。

結果を聞きに行ったのはななかさんと美雨さんだけでした。私とあきらさんはこ来ないよう釘を刺されていたもので。

「ではお話ししましょう。結末と、今後の活動について」

夜に会うという時間が曖昧な中、ななかさんは18時の暗くなり掛けの頃に指定の場所へ行き、少し待った頃に声をかけてきた少女がきたとのことです。

「あなたが、常盤ななかさんですね」

「どこかでお会いしたでしょうか」

「私はシオリの仲間、日継カレンだ。あなた達からの協力関係についての話は聞かせてもらったよ」

「そうでしたか。シオリさんはご一緒ではないようですね」

「シオリにも都合があるからね。仕方がないさ。それで、協力関係について何だが」

そう話したあと、カレンさんは魔法少女姿になったあと話を続けました。

「協力関係は断らせてもらう。実力が釣り合わないとか、目的が違うというわけではない。あなた達は少々相手を探りすぎる癖があるとシオリから聞いてね」

「探られるとまずいことをしている、そういう意味ですか」

「ななかさんには伝えておくが、私たちは既に魔女化しないシステムを世界に広げる方法を知っている。そして実現も可能だ。
だがこの方法は、絶対あなた達神浜の魔法少女と争ってしまうような方法だ。だから協力できないというわけだ」

「話してみないとわからないこともあるかと思いますが」

「忠告しよう。これ以上私たちを探るんじゃない。私たちに触れすぎるとあなたも、仲間も傷がつくところじゃ済まないよ。
なに、話す機会はいずれ来るだろうさ」

ななかさんは隙を見て変身しようとしましたが、周囲に鋭利な糸のようなものが張られて変身することを躊躇していました。

「いい判断だ」

カレンさんはななかさんへ背中を向けて、ななかさんへこう伝えたとのことです。

「神浜マギアユニオンへ伝えておいてくれ。外から来た魔法少女を失望させ続けることしかできないのなら、私たちは動くと」

美雨さんへアジトを探らせる予定だったようですが、ななかさんは追跡をやめさせます。

結果は残念なところか、神浜に危険が訪れてしまう予告まで受け取ってしまったのです。

「シオリさんとカレンさん。彼女たちは神浜の魔法少女では魔女化しないシステムを世界に広げるのは不可能だと踏んでいるようです」

「相手はハッタリで知っていると言ってきた可能性はあるけれど」

「彼女たちの実力は計り知れません。探ってみるしか方法はありませんが」

「ななかさ、一人で探ろうなんて思うんじゃないよ」

ななかさんは少しの間黙ってしまいました。

「私は今度の神浜マギアユニオンの集会へ参加し、今回のことを皆さんへ周知しようと思います。彼女たちへ出会ってしまっても、目撃したとしても関わることはないように」

事態は絶望的でした。

シオリさんとカレンさん。

彼女たちとまともに話し合いをできる日はくるのか。そして、魔女化しないシステムを世界に広げる方法とはどんな方法なのか。

この状況の中、私はあまりにも無力で情けない気持ちでいたのでした。

 

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【DQX】アストルティアアフィーマン エルトナ大陸

このシリーズはアストルティアの記録として文字ではなく主に画像で残す活動を行っていきます。

今回はエルトナ大陸に注目していきます。

 

エルトナ大陸の東側にあるツスクルの村には世界樹の巫女が滞在しています。また、ここには一人前となるためにたくさんのエルフたちが学む学舎が存在し、エルフの要人たちはここで学習を行った経験がある者ばかりです。

ツスクル平野では世界樹を見ることができるほか、光の河や学生たちが使用する学び舎があります。
特にエルフから始めた人は、ここで問いかけられる光の河が悪しきものかどうかという内容が印象深いのではないでしょうか。

ちなみにこの光の河と世界樹の位置関係は西側にある光の河と暗黒大樹と似ています。

 

キリカ草原はただの通過点、となる場合がほとんどです。しかしここにはキリカという僧侶にかかわりの深い人物の聖地となっています。

風の町、と呼ばれるだけあってアズランでは風が止むことはありません。
町中にある凧を朝から晩まで眺めているとわかりますが、ずっと空を舞い続けています。

モリナラ大森林には巨木が並んでいるほか、霧が発生しやすい場所です。
その最深部には神代の遺跡が残っていて特定の時期にしか立ち入ることが許されなかった貴重な場所です。ちなみにここの内部は小さな泉が広がっています。

↑内部の様子

 

スイゼン湿原にはスイの塔があるほか、みかがみの泉に立つともしびの木があります。ともしびの木は魔物払いの効果がある香料の材料となります。

スイの塔は当初から地下へと続く階段が用意されていましたが、バージョン3という長い年月の先に地下に社があることが判明しました。
内部はツスクルの村で使用されている紋章があちらこちらに見受けられ、老朽化による崩落が目立つ他魔物が徘徊するようになっています。

かつては神聖な儀式が行われていたかもしれませんが、見る影もありません。

カミハルムイ城下町にある南門を出るとため池があってここにはコイが生息しています。釣り人がここで勝手にコイを釣っていく様子が見受けられますが、何かがあるわけもなく。

カミハルムイには錬金術によって枯れることがない桜が存在します。
ちなみにカミハルムイにある堀はただのため池ではなく、アズランと繋がっている川の一部です。カミハルムイにある木工ギルドはアズランにある木こりギルドから川に沿って運ばれてきた木を使用しているとのことです。

夢幻の森はかつてカミハルムイ城の城下町だった場所であり、所々に建物の痕跡があります。
かつては鉄道も通っていたらしく、鉄道跡地では幽霊列車を目撃できるという噂があります。

捨てられた城は元カミハルムイ城であり、エルトナの聖地へと続く池が存在しています。

落陽の草原はアストルティアの中でも「秋」を感じられる場所です。また、ここは二代目王者が災厄の王に敗れた土地とされていて、災厄の王が出現した場所でもあります。
神話篇ではとても重要な場所となっています。

現在は暗黒大樹がよく見える状態となっていますが、かつてはお札がたくさん張られた門が存在し、そこにがけっぷち村が存在していました。物語が進むことによってかつてあったものがなくなってしまうのもオープンワールドの醍醐味です。

呪われた大地はアストルティアの中でも一番魔瘴の影響が色濃く見える場所であり、毒の沼地が点在します。
しかしながら少量の魔瘴が漂う程度で済んでいるのは、暗黒大樹がいまだに浄化の能力をもっているからであり、暗黒大樹が消滅すれば魔界以上の魔瘴の濃さとなることでしょう。

呪われた大地にある破魔のヒスイは魔物が近寄らない場所とされていて、魔物をこの場所まで追い込むとどこかへと消えてしまいます。

しかし戦闘中はお構いなしです。

 

 

※このページではドラゴンクエストXの要素を使用しています

【マギレコ二次創作小説】魔叙事詩カグラ・マギカ 1-10 ユリとアザミが咲く中で

ななかさんと出会って魔法少女となり、いまではたくさんの経験をしてきたなと感じてしまいます。

私たちはいろはさん達が提示した自動浄化システムの広げ方を探すこと、そしてキュゥべぇと共存するという考えに対し、協力だけはするという立場にいます。

そのため、神浜の魔法少女が集まった神浜マギアユニオンという組織にも参加していません。

これはチームとしての方針であり、この考えにはこのはさん、葉月さん、あやめちゃんも乗っかり、私たちと共に行動しています。

そんな私たちはある日、ななかさんの家に集まっていました。

「みなさん集まりましたね。では、話を始めさせていただきます。
今日皆さんに集まってもらったのは、先日私たちが遭遇した魔法少女について伝えなければいけないからです」

「その魔法少女っていうのは、神浜の子ではないの」

「違います。彼女は神浜の外から来たとのことです。そんな彼女について、私たちが体感したことを共有するのが今回の目的です」

そうして私たちが体験した、神浜の外から来た魔法少女、紗良シオリさんについての話が始まりました。

私とあきらさん、美雨さん、そしてななかさんと一緒に魔女討伐のために結界へ入ったのですが、その結界の中には使い魔の姿がなく、一戦も交えずに最深部へと向かうことができました。

道中はすでに誰かが戦った後があり、最深部では魔法少女の反応がありました。

魔法少女の反応へ違和感を感じている中、ななかさんからはその場で待機し、様子見をする指示が出ました。

魔女と戦っていた魔法少女は、小さな魔法少女でした。

服から伸びた帯で魔女へ攻撃している様子でしたが、攻撃はすべて回避されていました。

「もう!スズランテープみたいにピロピロ動いて。足元狙ってもな」

そう言って小さな魔法少女はバルーンを周囲に浮かべた魔女の足元の釘を壊しました。

しかし、どこからともなく現れた使い魔によって魔女は再び地面へ固定されてしまいます。

寄ってきた使い魔を帯で軽く遠くへはたき飛ばしてしまった小さな魔法少女は別のアクションを起こします。

小さな魔法少女は魔女の結界内に散乱していたビニール袋を集め、そこに何かを詰めてはそのひとつひとつを魔女へ向かって投げて行きました。

すると、投げたビニール袋が次々と魔女へとまとわりついて行きました。

「静電気で逃げちゃうなら、その静電気でお返しよ」

そう言って小さな魔法少女が周囲に電気を発生させるとその電気はビニール袋を通して魔女へとダメージを与えていました。

ビニール袋の中には小さな金属体のような黒いものが入っていました。

見たことない戦い方を目にして私はすごく感激していました。

魔女は電気を浴び続け、身体中が焦げてしまったあとはバルーンごと粉々に砕け散っていきました。

「全く、シオリを少し考えさせた点は褒めてあげるんだから」

シオリと呼ぶ魔法少女がススの中からグリーフシードを拾い上げると、なぜか私たちの方向を向きました。

「さっきから隠れて見て、出てきなさい。少なくとも4人はいるはずよ」

なんと私たちがいることは完全にバレていました。

ななかさんからの姿を見せる指示もあり、魔女の結界が消えると同時に私は姿を表しました。

「すみません、変わった戦い方をしていたもので思わず見物させてもらいました」

シオリさんは魔法少女姿を解かないまま私たちの方を向いたままでした。

「あら、失礼しました。私たちはあなたと話をしたいと考えているのですが警戒させてしまったようですね」

そう言うとななかさんは変身を解き、私たちも変身を解きました。

シオリさんも変身を解きました。

シオリさんはひざ下あたりまでの長さがあるスカートに薄い上着を羽織った私服の姿でした。そして変身を解くと眼鏡をかけていたのです。

そういえばななかさんも変身を解くと視力が戻ってしまうと話を聞きました。

シオリさんもそうなのでしょうか。

「ごめんなさいね、警戒しちゃって。で、話って何さ」

「率直に言いますと、神浜の外から見た神浜とはどんなものか教えて欲しいのです。生憎、私たちは神浜の外の情報に疎いもので」

「できれば、協力していけたらって思うんだよね」

(うん、うん!)

「なるほどね、ちょうどシオリもこの町のことは知りたか、ちょっと待って、いつシオリが神浜の外から来たって知ったの」

「神浜の中で知らない魔力パターンでしたので、憶測で話していましたが、違いましたか」

シオリさんは少し驚いた後、面白そうに笑顔で話しました。

「面白いねあなた。間違いはないわ、シオリは神浜の外から来た魔法少女よ。是非とも情報交換させてもらいたいわ」

「よろしくお願いします、シオリさん」

「よろしくねって、なんでシオリの名前知ってるのさ」

「すでに口に出してるネ」

「…あら」

なんだか面白い人だなというのが第一印象でした。

私たちは近くのファミリーレストランへ入り、みんなはそれぞれ好きな飲み物を頼んでいきます。ななかさん達はシオリさんのとなりには座らないだろうと思い、私がとなりへ座りました。みんなが席へ着席したことを合図に情報交換が始まりました。

「今回は協力していただき、ありがとうございます。私は常盤ななかといいます」

「ぼくは志伸あきら。よろしくね」

「純美雨ネ」

「夏目かこです。よろしくお願いします」

「シオリの名前は紗良シオリ。突然聞くけれど、この街「神浜」では一般人を気にしたりしないの?」

「まあ、あまり気にすることはありませんね。もちろん、何も考えていないわけではありません」

私たちが今座っている席はななかさんが決めた場所です。

窓がなく、お店の端っこであるこの場所は一番人気がない場所です。

隣の席にいる人にしか話が聞こえないので魔法少女の話が普通の人たちに聞こえないよう気をつけた結果です。

ななかさんは、さらっとこんなことを考えてしまう人なのです。

「なるほどね。気を遣ってはいるようだけど、警戒は緩めってことはわかったよ」

「さて、早速ですが神浜に魔女化しない仕組みがあるという話は、誰に聞いたのでしょうか」

「キュゥべぇよ。あいつから魔女化しない街があるって話を聞いて食いついたわけ。自分で魔女化する仕組みを放置してるくせに、魔女にならない仕組みが手に入るぞ、なんて伝えて回ってたよ」

「それは、本当ですか」

「情報交換なのに嘘を伝える必要がある?」

ななかさんは冷静に話していましたが、私は驚いていました。そもそもキュゥべぇが魔女化しないシステムの事を知っていることそして魔女化しないシステムが手に取れるものであるかのような話で伝えて回っていることが。

「そうですか、キュゥべぇさんがそう伝えて回っているのですね」

「あら、キュゥべぇへ神浜の魔法少女がそう伝えたんじゃないの」

「少なくとも私たちは伝えていません。もし誰かが伝えていたところで魔女化しない仕組みは決して手に取れるようなものではないと伝えているはずです」

神浜にある魔女化しないシステムというのは、マギウスという3人の魔法少女が暗躍し始めた頃から存在するシステムです。つい最近はいろはさんの妹であるういさんが戻ってきたあの日を境に元マギウスである灯花さん、ねむさんでも魔女化しないシステムについて全くわからない状態となってしまっています。

いろはさん達はもっと詳細なことを知っているようですが、なかなか情報をみんなに共有してくれません。

きっと何か理由はあると思うのですが。

「きっとそうだとして、この神浜はもう手遅れな状態なのかもね」

「手遅れっていうと」

「手に取れるものだとしたら奪おうとする奴らがいる。もし手に取れないのならこの場所ごと自らのテリトリーとしようとする奴もいるだろうさ。
ま、私はどっちでもないけどね」

「持ち出せないなら自分のシマにする。考えつくことではあるネ」

「でも、外から来た子達にちゃんと説明すれば分かってくれるはずだよ」

「なんて説明するつもりなのさ。個々人の判断で見解を伝えていくつもり?そんな危険なことはしないでしょうね」

まるで神浜の魔法少女同士で情報共有ができていないような言い方ですね」

「事実、だと思うんだけど」

神浜の魔法少女は情報交換できるよう、専用のSNSグループが作られています。

そこで情報交換はされているのですが、今回の件は一度も話題に上がったことがありませんでした。

つまり、誰も今まで外から来た魔法少女へ現状をしっかりと説明しようという考えすらなかったのです。

「情報共有をする方法はあります。しかし今回の話題は挙がったことがありませんね」

イチゴミルクを少し飲んだ後、シオリさんが話し始めました。

「状況は把握したわ。その情報共有ってどうやっているの」

「主に専用のSNSで行っています。しかし、メンバーへ加わるには神浜マギアユニオンのまとめ役である方々に一度会う必要がありますね」

「神浜マギアユニオン?何なのこの街って組織化されているわけ」

「たいていの方達は参加されていますね。ただ、私たちは参加せずに協力の立場でいます」

「どういうこと?」

「私たちは組織に留まらず、独自の行動を行っていきたいためです。神浜の魔法少女同士で仲が悪いわけではありませんよ」

その後も会話が進んでいきましたが、情報を伝える量は私たちが7割という状況でした。1対4という状況なので当然かなという感じはしていました。

ななかさんが席を外した後、私たちはどんどんシオリさんへ質問をしていきました。

「あの、魔女と戦っているときのあのビニール袋を使った方法、あれってどこで知ったんですか」

「知ったも何も、持ってる知識を使っただけだよ。あの戦い方なら物理の中盤あたりまで学んでいれば思いつくんじゃないかしら」

「わ、私はまだ序盤しか触れていないからわからないかもです」

そう私がいうと、シオリさんはストローのビニール袋を手に取りました。

「冬場にドアへ手をかけるとバチってくるじゃない?あれって何でだと思う?」

「それは静電気が体に溜まって。あ!」

「気がつくのが早いね。そう、こんな感じに磁石でも何でもないのに皮膚へビニール袋がくっついてくる。この仕組みを使っただけよ」

考えなくても、日々日常で感じる現象でした。それでも、そんな些細なことを戦いの中で思いつくのはかなり冷静かそれ以上の何かがなければ使おうとも考えつきません。

この瞬間でシオリさんは強い方だと察することができました。

「魔法少女って、それぞれ得意不得意があるじゃない?それって最初からもらった力だけではどうにもならないから、こうやって身の回りを見て戦い方に取り込んでいっているのよ」

「なるほど、勉強になります」

「シオリさんって誰かとチームを組んでいたりするの」

「チームっていうのかね。2人でやってるからコンビって言ったほうがいいかもね」

「出来れば、そのもう一人ともあってみたいな」

「変わり者だからお勧めはしないよ。ま、協力することになったら会うことになるかもね」

「それはどういう事か」

「すぐに分かるさ」

そう、シオリさんが話すとななかさんが戻ってきました。

「みなさんで盛り上がっていたようですね」

私たちと協力関係になりたいっていう思いが十分に伝わるほどにね

「では、ご協力いただけますでしょうか」

「この場ですぐに応えることはできないね。あんた達が、他人に頼りっきりな存在にならないか確かめるまではね」

一気に空気が重くなりました。ななかさんは椅子へと座らず、そのまま出入り口の方を向いていました。

「では、参りましょうか。手合わせするために」

「分かるじゃないの、ななかさん」

 

 

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【マギレコ二次創作小説】魔叙事詩カグラ・マギカ 1-9 神様?を連れた女の子

今回私たちが集まったきっかけは、神浜で聞いた話について整理をしようとほむらちゃんが呼び掛けた事です。

これまでに神浜のことについて整理できなかったことには理由がありました。

私たちが神浜で災害が発生していたにもかかわらず神浜に向かっていたこと、無事を確認したかと思ったらまた神浜へ向かってしまったことでパパとママはすごく心配していました。

ついにわたしとさやかちゃんの親同士で話し合いが行われ、1週間ほど厳しい門限を設けてそれまでには絶対帰ってくるようにと伝えられてしまったのです。

両親を心配させてしまった私にも非はあります。

なので、この期間はマミさんやほむらちゃんからグリーフシードを少し渡してもらい、この1週間はマミさんとほむらちゃんに魔女退治を任せるしかありませんでした。

親を心配させないように早く帰宅しなければと思うと同時に、魔女を倒して人を守ることができないというなんともいえない複雑な気持ちが続いた1週間でした。

学校ではもちろんさやかちゃんやほむらちゃんと会話することはありましたがちゃんと整理ができたというほどの話し合いにはなっていませんでした。

そんな中、やっと昨日の時点で厳しい門限から解放されました。

パパには先輩の家に行くから少し帰りが遅れるかもって伝えてきているので、少し暗くなってから帰っても心配はされないと思います。

そんなことがあり、私たち5人が集まって話し合うのは今が初めてとなります。

マミさんの部屋にお邪魔したことは何度もありますが、部屋の中には見覚えのない光景が広がっていました。

「マミ、やっと帰ってきたのですね。なぎさに留守番を頼んだということは、何かご褒美があると思っていいんですよね?」

「・・・なんだ、こいつ」

「ええっと、まずは上がって。話は、チーズケーキを食べながらしましょう」

マミさんは一人暮らしのはずでしたが、部屋の中には白髪気味の小さな女の子と、少しピンクがかったキュゥべぇがいたのです。

その光景に驚いたのは私とさやかちゃん、杏子ちゃんだけでした。

ほむらちゃんはどうやら小さな女の子のことを知っていたようです。

みんなに切り分けられたチーズケーキ、ダージリンの紅茶が渡った後、マミさんが話し始めました。

「さて、神浜のことについて話し合おうって集まったんだけど、まずはこの子達を紹介させて。
この子は百江なぎさちゃん。暁美さんと一緒に魔女の結界内で見つけたのよ。
で、そこに寝てるピンク色のキュゥべぇはなぎさちゃんと一緒について回っている特別な子で、いつも見かけるキュゥべぇとは別個体らしいの」

「こいつはなぎさに付きまとってるだけなのです」

「えと、魔女の結界で保護されたはいいけど、なんでマミさんの家にいるの。両親とか心配してない?」

「なぎさは1人なのです。両親はもういないのです」

少し悲しそうな顔をしたなぎさちゃんを見て、思わず私も悲しい気分になってしまいました。

「なんかデリケートなこと言ってごめんね」

「別に気にしてないですよ」

なぎさちゃんに対していろんな質問が出されてそれになぎさちゃんが答えるというやりとりを行った後、マミさんから今後はなぎさちゃんも一緒に魔女退治に参加させたいという提案がありました。

もちろん私たちはその意見を歓迎し、魔法少女の仲間としてなぎさちゃんが新たに参加したのです。

人数が多くなってさらに賑やかになる予感がしました。

そんな中、ピンク色のキュゥべぇはずっと寝たままで何を話すわけでもありませんでした。

神浜にいた小さなキュゥべぇとも違った雰囲気です。しかしどこか、ピンク色のキュゥべぇからは温かな力のようなものを感じました。この感じ、どこかで。

「それにしてもやけにマミは元気だな。神浜の件でなんか吹っ切れたか?」

「マミは初めて会った時、ずっと悩みっぱなしだったのです。そんなマミになぎさが喝を入れてやったのです」

「もう、なぎさちゃんったら。
でも事実よ。なぎさちゃんに言われた言葉で、私は本当の意味であの呪縛から解放されたんだから」

「マミさん…」

マミさんはウワサに取り込まれてから多くの人へ迷惑をかけてしまった。私たちには思いを打ち明けてくれても、神浜へいろはちゃん達の話を聞きに行ったときも、そんな表情を見せていました。

でも、今日の言動ではっきりとわかります。本当に、いつものマミさんが戻ってきたんだって。

「ふーん、小さいくせにやるな」

「ちっちゃくないよ!なのです!」

みんなの笑い声が広がった後、マミさんが話を切り出しました。

「はい、ひとつ目の話題はおしまい。ここからは、神浜でいろはさんから伝えられた今後の活動内容について整理しましょ」

ワルプルギスの夜を倒した後、いろはちゃんたちから伝えられたのは今後の神浜の行動方針です。

ひとつ目は、神浜にある魔女化しない仕組みを世界に広げること。

そしてふたつ目は、キュゥべぇと共存できるようにすることです。

ひとつ目の目的については進んで協力して行きたいとは思ったものの、ふたつ目の事で少し考えてしまったのです。

「そういや、神浜の子からなにも連絡はないんだっけ。神浜でなにが起きてるかわからないんだけど」

「そう、それなんだけどね。神浜の魔法少女と連絡を始める前に私たちの意見はちゃんと持っておきたいと思ったのよ」

「というと?」

いろはちゃんに連絡をすれば、私たちはどうして行くのかは必ず聞かれます。

その時に、いろはちゃんが作る予定だと言っていた魔法少女の集まりに加わって全面的に協力していくのか、そうではないのかを伝える必要があります。

もう私たちはチームのようなものです。誰かが参加して、誰かは参加しないだとチームとして行動しづらくなると、さやかちゃんやほむらちゃんと話しているときからそんな意見が出ていました。

「私はいつも通り自由に振る舞うつもりだったけど、まさかチームの一員とか考えてるんじゃないだろうな」

「あら、佐倉さんも私たちのチームの一員よ」

「ったく、勝手に決めやがって」

「なに、嫌なの?」

「嫌じゃねぇよ。まあいいや、そういうことにしといてくれていいよ」

「全く、素直じゃないんだから」

「2人で夫婦漫才やらないで早く進めるのです」

さやかちゃんと杏子ちゃんで話を広げてしまった後、本題に戻りました。

実はみんなでキュゥべぇとの共存という点で全面協力しづらいという意見になっていました。それならば、と切り出せないのが今の状況です。

「何も考える必要はないんじゃないか。知らねぇもんは知らないんだから、何か頼まれてから動くでいいだろ」

「でも言われるまで動かないというのは良くないわ。何か私たちでも動いてみないと」

「動き方がわからない以上、神浜の皆さんに任せるしかないと思いますよ」

そう、私たちのチームで自発的に動きたいと考えているのはマミさんだけだったのです。他のみんなは、神浜の子から協力して欲しいとお願いされたことを手伝う程度でいいという考えです。

マミさんがもし1人でまた神浜に出向いてしまったら、あの時と同じことになってしまうかもしれない。

それが怖かったのです。

「マミさんは、どうして自ら動きたいっていう考えなんですか」

マミさんは紅茶を飲もうとしていましたが、そのままティーカップをソーサーの上に置きました。

「そうね、私が不安になっちゃうからかな」

一呼吸おいて、マミさんは話し始めました。

「私、なにもしていない状況だと嫌なことばかり考えちゃってね。このまま魔女化しない仕組みが神浜だけのものだったらどうしようかとか。
そうなったら、今ここにいる誰かが神浜へ行くのに間に合わず、魔女化してしまうのではないかとか」

「マミさん…」

「だからね、何か動いたり考え続けたいのよ。そんな不安な考えを思い起こさないように」

みんなはどう声をかけて良いかわからないのか、言葉が出てきませんでした。

そんな沈黙を、なぎさちゃんが破ります。

「またマミは1人で抱え込もうという思考になっているのです。マミへガツンとなぎさが話した時に伝えたはずなのです。
元々マミは弱虫だから、みんなに不安を吐き出せばいいのです。あの時はほむらがちゃんと受け止めていたのです」

「そうですよマミさん。私たち、相談に乗りますよってしか伝えていませんが、不安に感じていることとか全部話してくれていいんですよ」

「鹿目さん…」

「そうですよマミさん。私たち仲間なんだから、なんでも話してください!」

マミさんは少しうれしそうでしたが、目には涙がたまっている様子でした。

「あの、もし何か行動するなら私たちにしかできないことを神浜の子達に伝えませんか」

「というと?」

「多分、神浜の子達は神浜の中のことだけで精一杯だと思うんです。なので、神浜の外の情報を伝えてあげたらいいんじゃないかなって思うんです。恐らくキュゥべぇと接触するのも私たちが確実に多いでしょうし」

「外のことってなにを伝えるんだよ。ここ最近ではなんも変わらんじゃんか」

「変わらなければ変わってないことを伝えればいいんです。もしかしたら、外からしか見えない変化もあるかもしれない」

「うん、私はいいと思う」

「ほむらの意見、私もいいと思うよ」

「私はどうでもいいけど、マミ、あんたはどうなんだ」

「その考えでいいと思うわ。でもみんな無理しないようにね」

「それはこっちのセリフですよ、マミさん」

「全くなのです」

こうして、私たちは神浜の外のことについて調べてその情報を神浜の子へ伝えるという活動目標ができました。

ちょうど、私がいろはちゃんへの連絡先を知っていたので活動方針について伝えた後、神浜の状況も教えてもらおうと思っています。

家へ帰った後、早速私はいろはちゃんへメールしました。

いつになるかはわからないけど、魔女化しない仕組みが世界中に広がって、みんな幸せになれたらなって考えていました。

 

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【マギアレコード】魔女文字まとめ(アニメ版)

“あらあらどうしたこんなところに

そうかそうか、あの奇妙な文字で伝えてくる内容を知りたいか

ならばならば教えてあげよう

文字文字に込められたマル秘情報を”

 

さあ、君の知りたい情報はあったかい?

 

 

 

魔法少女まどか☆マギカ外伝 マギアレコードにも魔女文字を発見することができますが、アニメ版でも魔女文字を確認することができます。

このページではマギアレコード(アニメ版)で確認できた魔女文字を解読し、軽く解説を記載していきます。

 

第一話「やぁやぁ知ってる?魔法少女のそのウワサ」

__________________________

PUELLA MAGI MADOKA☆MAGICA SIDE STORY
MAGIA RECORD EPISORD1

 

発見場所:第一話タイトル画面

訳:
魔法少女まどか☆マギカ 外伝

マギアレコード エピソード1

割とそのまんまで文字が小さいだけ

__________________________

LESSON 1
BECOME A
PUELLA MAGI

発見場所:前半魔女戦中

訳:
レッスン1
魔法少女になりましょう

レッスン1踏んだ時点で手遅れ

__________________________

LESSON 2
KILL THE WITCH

発見場所:前半魔女戦中

訳:
レッスン2
魔女を殺しましょう

これをできるかできないかで魔法少女の実力がわかる

__________________________

BOXWOOD

発見場所:前半魔女戦中

BOXWOODとはツゲ属の植物から採取した木材を意味します。
日本では将棋の駒やそろばんに使用される木材ですが、西洋では葬礼に使用される木材とされています。
ツゲの花言葉として「禁欲」「淡泊」とはありますが、果たしてこの魔女が魔法少女だったころは木に関することを願ったのか、それとも花言葉の内容のようなことを願ったのか・・・。

__________________________

LESSON3
SAVE LIVES

発見場所:前半魔女戦中

訳:
レッスン3
命を救いましょう

魔法少女は人や大切なものを守らないといけないからね。
もちろん自分のも。

__________________________

ZENOBIA

発見場所:いろは、黒江神浜侵入時

ゼノビアについてはこちらをチェック
【マギアレコード】魔女文字まとめ

 

__________________________

WE ESCAPED
FROM THE ORDINARY

発見場所:第一話終盤

訳:
私たちは「普通」から逃げました

__________________________

WE DO NOT CARE
OUT WHAT OTHERS THINK

発見場所:第一話終盤

訳:
私たちは他の人がどう思うかなど気にもしない
_________________________

WE DO NOT GLORIFY
THE PAST

発見場所:第一話終盤

訳:
私たちは過去を讃美などできない

_________________________

WE DO NOT
TOLERATE ANGER

発見場所:第一話終盤

訳:
私たちは怒りを我慢できない

_________________________

WE DO NOT
RELY ON BLOOD TIES

発見場所:第一話終盤

訳:
私たちは血筋に頼りなどしない

_________________________

WE AFFIRM OURSELVES AT
EXPENSE OF OUR NEIGHBOR

発見場所:第一話終盤

訳:
私たちは仲間を犠牲にしてでも私たち自身を肯定する

 

ここまでの内容をすべてまとめると、

”私たちは一般的なことから逃げてしまった。
他の人にどう思われようが気にもしない。
決して過去(魔法少女になったこと)をほめたたえることなどできない。
それに対して怒りを抑えられない。
家族だろうが何だろうが関係ない。
仲間を犠牲にしてでも、私たちを肯定してみせる。”

この文章の両脇には「解放」と書かれているため、将来のマギウスの翼、マギウスの考えが記載されているのでしょう。
果たして何からの解放なのかは、ストーリーを見て確かめていきましょう。

_________________________
_________________________

 

第二話「それが絶交証明書」

_________________________

PUELLA MAGI MADOKA☆MAGICA SIDE STORY
MAGIA RECORD EPISORD2

 

発見場所:第二話タイトル画面

訳:
魔法少女まどか☆マギカ 外伝

マギアレコード エピソード2

_________________________

TO REBEKKA

発見場所:第二話前半

訳:
REBEKKA行き

平然とバスジャックされる神浜の恐ろしさよ
ちなみにREBEKKAは魔女の名前です

_________________________

CALDWELL
99

発見場所:第二話前半

CALDWELL99というのは暗黒星雲の一つのことであり、コールサックとも呼ばれます。このコールサックは『銀河鉄道の夜』で石炭袋という名前で登場し、作品内では銀河鉄道が現世とあの世を結ぶ「空の穴」という解釈で使用されています。

魔女の結界への入り口は、現世とあの世をつなぐとも言えますね。結界内で死んだら、結局はあの世へ行ってしまうのですから。

_________________________

REBEKKA

発見場所:第二話前半

レベッカについてはこちらをチェック
【マギアレコード】魔女文字まとめ

_________________________

CONNECT

発見場所:各話魔法少女コネクト時

魔法少女同士で行う「コネクト」はスマホゲームと同じ解釈であれば、自身の固有魔法または得意とする技をもう一人の魔法少女へ付与する行為を指します。

バトルにおいて、コネクトは非常に重要な要素となっています。

アニメ版では調整を行うことで魔力の応用であるコネクトが使用できるという説明になっていますが、ゲームでは強化を行わない状態でもコネクトをすること、受けることが可能です。

_________________________
_________________________

第三話「友達にしてごめんね」

_________________________

PUELLA MAGI MADOKA☆MAGICA SIDE STORY
MAGIA RECORD EPISORD3

発見場所:第三話タイトル画面

訳:
魔法少女まどか☆マギカ 外伝

マギアレコード エピソード3

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_________________________

第四話「過去じゃないです」

_________________________

PUELLA MAGI MADOKA☆MAGICA SIDE STORY
MAGIA RECORD EPISORD4

発見場所:第二話タイトル画面

訳:
魔法少女まどか☆マギカ 外伝

マギアレコード エピソード4

_________________________

CANDY

発見場所:第四話後半

キャンディーについてはこちらをチェック
【マギアレコード】魔女文字まとめ

_________________________

求めていた情報はあったかい?

ならばこのまま見届けよう、マギアレコードという別解釈版の結末を。

 

※このページは「魔法少女まどか☆マギカ外伝 マギアレコード(アニメ版)」の要素を使用しています。

 

【マギレコ二次創作小説】魔叙事詩カグラ・マギカ 1-8 神様を連れている女の子

魔法少女になってから1ヶ月もたっていないはずなのに、数ヶ月分の出来事が起きたんじゃないかっていうくらい忙しい日々でした。

マミさんと会って、戦い方を覚えている中でほむらちゃんが転校してきて、幼なじみのさやかちゃんまで魔法少女になって。

そして神浜っていう町について触れていく中で杏子ちゃんと会った後にいろはちゃんや神浜の魔法少女達とたくさんお友達になりました。

そういえばお忍びで神浜の夜空を見たり、不思議なチョコレート屋さんへ一緒に行ったかこちゃんとはしばらく会っていません。また声をかけてどっかにお出かけしたいなぁ。

そう考えていられたらいいんだけど、マミさんがウワサっていうものに操られたり、神浜の魔法少女と一緒にワルプルギスの夜と戦ったり、そして魔法少女の真実が立ちはだかったり。

辛いこともたくさんありましたが、今はいつもよりは平和な日々を送っています。

私とほむらちゃんは、マミさんとさやかちゃんが杏子ちゃんを連れてくるまでのんびりと散歩をしていました。

散歩中は何の取り止めもない会話をしていました。

「早乙女先生、昨日の授業はご機嫌でしたね」

「うん、実はママが早乙女先生と会って何か伝えたみたいなんだけど、それがうまくいったみたい」

「鹿目さんのお母さんと早乙女先生って知り合いなんですか」

「うん、昔から友達みたい。ママもこれであいつもゴールインできるだろうって嬉しそうに話していたよ」

何気ない会話をしながら通学路に沿って流れる小川に沿って歩いていると、木の上に登っている女の子を目撃しました。

「あれ、木の上に誰かいるような」

どうやらほむらちゃんも気づいたようです。

今じゃ滅多に木に登る人を見なくなってしまったので余計に気になってしまったのでしょう。

「人もそうだけど、なんか動物もいるような」

女の子が何か話しながら手を伸ばす先には怯えて震えている黒い子猫がいました。

「あの人、子猫を助けようとしてるんだよ」

「でもあのままだと、枝ごと折れてしまいそうです」

ほむらちゃんと様子を伺っていると、女の子が思いっきり子猫へ手を伸ばして捕まえました。しかし、その瞬間に枝が折れてしまい、女の子は子猫を抱えたまま落ちてしまいました。

「大変!」

わたしとほむらちゃんが急いで落ちた女の子の様子を見にいくと、女の子は目を回した状況でしたが、子猫は胸元で女の子にしがみついた状態で無事でした。

「あの、大丈夫ですか?」

わたしが問いかけてから数秒して女の子がハッと気がつくと、顔を赤くしながら素早く一回バックステップをしました。

思わず、わたしとほむらちゃんもびっくりしてしまいました。

「あの、もしかして一部始終を見られていた感じですか」

「そ、そんな感じです」

「んんん、お恥ずかしいとこをお見せしました」

「あの、よかったらベンチで落ち着きませんか」

ベージュ色が主体のワンピースを着て、ベレー帽をかぶっていても靴はスニーカーというちょっと変わった女の子と一緒にベンチへ座り、そのまま話を進めていきました。

親猫っぽい猫が木の上に向かって鳴き続けていて何だろうなって見上げたら、この子が降りられない状況に出くわしまして」

「それで、木に登ってたんですね」

「親猫は逃げちゃいましたが、この子が助けられてよかったです」

そう女の子が話している間、子猫は女の子の膝の上で丸くなって寝ていました。

「それにしても凄いですね、野生の子猫がすぐ懐いちゃうなんて」

「わたしもびっくりしましたよ。もともと人懐っこい子なのかもしれないです」

「・・・鹿目さん、どうかしました?」

わたしははっと気づきました。

「えと、何だか黒猫を見ていると変に親近感が出てきてね。どこかで会ったかなって考えちゃった」

「そう、ですか」

もう一度女の子に撫でられている子猫の方を見ていたら、女の子の手に、見覚えのある指輪が見えたのです。

「あの、もしかしてあなたは魔法少女、ですか?」

「へ?!」

女の子は急いで指輪をつけている左手を隠しました。

「では、あなたも、そうなのですか」

「わたしもそうですよ。ほむらちゃんも」

思わぬところで魔法少女の子と出会ってしまいました。

お互いに軽く自己紹介をしました。女の子の名前は保別ピリカさん。最近神浜に来たらしく、キュゥべぇから魔女化しないシステムについて聞いて仲間の子と一緒に移動してきたとのことです。

「キュゥべぇ、神浜のことを遠くの人まで伝えているんだ」

「はい、おかげで私たちは魔女になるという運命を変えられるって希望を持つことができました。まどかさん達は神浜へ行ったことがあるんですか」

「ありますよ。いろいろあったけど、神浜で友達もできたし、ワルプルギスの夜っていう強い魔法少女もみんなで倒したし」

「ワルプルギスの夜を!その話、聞かせてもらっていいですか」

いまだに子猫がピリカさんの膝から動かない中、私たちは神浜であったことを軽くピリカさんへ伝えました。

「ウワサ、というのも気になりますが、背中を押してくれた暖かい力というのも気になりますね」

「うん、空が明るくなってピンク色の羽が落ちてきたかと思うと何だか背中を押してもらえてるように勇気が湧いてきたの。みんなにも力が沸いてきて、とにかく不思議だったとしかいえないです」

「なんか当たり障りのない感じ、神浜の自動浄化システムみたいですね」

「え」

ほむらちゃんだけ何か驚いたような表情をしていました。

ピリカさんもその後何かに気づいたかのようにおどおどと話し始めました。

「そ、そんな気がしただけですよ」

何だかよくわからないことで2人がソワソワしている中、ピリカさんの膝の上にいた子猫がむくりと起き上がり、何かに気づいたかのように走り出しました。

その先にいたのは、子猫の親猫と思われる子がいました。

子猫は親猫へすりついた後、蝶を追いかけて走っていってしまいました。

親猫はしばらく私たちの方を向いていて、しばらくしたら子猫の方へ歩いていきました。

「ありがとう、って言っていたのかな」

「多分、そうですね」

「子猫ちゃんもいなくなったことだし、この子を紹介しようかな」

[ちょっとピリカ、何するのさ]

ピリカさんが宙に指を振った先には、赤い色の二枚羽で飛んでいる妖精のようなものがいました。

「え、妖精さん?!」

[あらあら、妖精と同じだと思われるのは心外ですね。これでも歴としたカムイなんだから]

「カムイ?」

「この子はアペ。神様の化身で、魔法少女になったわたしをサポートしてくれるんです」

[ピリカが他人にわたしを紹介するなんて意外だよ]

どうやらピリカさんは魔法少女になってからカムイという神様が見えるようになったとのことです。いつもは他に3人いるようなのですが、今は何かの調べ物に出向いているそうです。

なんか妖精と一緒に過ごせるなんて、お伽話みたい。

キュゥべぇは、妖精とはちょっと違うのが残念だけど。

「あの、なんで私たちにピリカさんの秘密としていることを教えてくれたのですか」

「本来ならば、この街がワルプルギスの夜に襲われる予定でした。それは少し経験のある魔法少女の中では噂されていたことです」

わたしは思わずびっくりしてしまいました。ワルプルギスの夜が見滝原を襲ってしまうなんて未来は想像もできませんでした。

「この街にいたあなた達は、きっと神浜の子にはない大きな力があるのかもしれない、そう思ってしまったからです」

「そういえば、神浜の子達に神浜の外から来たのにここの魔女とまともに戦えるのは凄いって聞いたことが何度もあります」

「そうですか、やっぱり神浜の魔女は特別強いというのは本当のようですね」

「でもね、神浜の子達に調整屋さんを教えてもらったことで私達も神浜の魔女と戦いやすくなったんだよ」

「調整屋、ですか」

「神浜に滞在するなら一度訪ねてみることをお勧めします。場所を送ろうと思うんですけど、スマホとかありますか」

「ごめんなさい、わたし携帯とか持っていないんです。地図見せてもらえますか」

ほむらちゃんがピリカさんへ調整屋さんの場所を教えている間、私はアペさんに話しかけられました。

[なんかあなた、変わった力の強さを感じるね]

「え?」

[もしかしたらあなた、ここにワルプルギスの夜が来ていたら倒す役割を持っていたのかもね]

「どうして、そう言えるんですか」

[因果っていうのは、運命を変える存在ほどたくさん持っているらしいからね。もっとみんなを守っちゃいなよ]

「えと、はい」

神様に私はもっとみんなを守れる存在だって言ってもらえたのかな

でも、もし見滝原へあのワルプルギスの夜が来ていたらと考えてしまうと、私では止められなかっただろうなと考えてしまいました。

ほむらちゃんがピリカさんへ調整屋さんの場所を伝え終わった後、ピリカさんは立ち上がりました。

「それでは私はここで失礼します。まどかさん、ほむらさん、今回はありがとうございました」

「私も、ピリカさんと会えてよかったです」

「したっけ、まどかさん、ほむらさん、また会いましょう」

ピリカさんに手を振っている間、少しの間だけしたっけってなんだろうって思っていました。

「あ、まどかとほむらここにいたんだ」

元気な声で話しかけてきたのはさやかちゃんで一緒にマミさんとさやかちゃんに腕を掴まれて嫌そうな顔をしている杏子ちゃんがいました。

「いやーちょっと待たせちゃったね。ところでさっき向こうに向かって行った子は?」

「神浜に来たっていう魔法少女だよ。妖精さんを4人も連れてるんだって」

「なにそれ、私たちよりマジカルなんだけど」

「おいさやか!いつまで手を引っ張る気だよ。私はもう観念したって伝えたはずだぞ」

あんた手を離すとすぐどっか行くから離そうにも離しにくいんだよ

「少しは信用しろよ!」

「ならまずあんたが信用されるような行動とりなさいよね!」

「もう、やめなさい2人とも」

マミさんが仲裁に入ってムッとした顔をしながらさやかちゃんは杏子ちゃんの手を離しました。

その場が少し落ち着いた後、私はマミさんに一つ質問をしました。

「マミさん、この後はどこに集まるんですか」

「私の部屋に集まるって事でどうかしら、ちょうど紹介したい子もいるのよ」

「紹介したい子?」

私たちはそのままマミさんの住んでいるマンションへ向けて歩き出しました。

 

 

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【マギレコ二次創作小説】魔叙事詩カグラ・マギカ 1-7 有為な夜道今日越えて

「あ、おねえちゃん、やちよさんお帰りなさい」

「お帰りなさい」

みかづき荘にはういとさなちゃんが戻ってきていました。

まなかさんのところへ行っていたさなちゃんはウォールナッツのお店の中で水名女学園の魔法少女達と交流していたとの事です。

雰囲気はいつも通りで、楽しい時間を過ごせたと嬉しそうに話してくれました。

ういは灯花ちゃんとねむちゃんのところに行ってお話をしていたみたいなんだけど、自動浄化システムについて少し話が進んだという話をしていたのです。

「この世に観測できない物があるなんてあり得ない!って灯花ちゃんが悩んでいたんだけど、そこからねむちゃんや桜子さんと一緒に観測できないものって何だろうなって考えてたの。みんなは何だと思う?」

「そうね、概念とかかしら。人は呼吸しないといけないとか、寝なきゃいけないとか」

「すごいやちよさん!すぐに思いついちゃうんだ!」

「それ以外って言われると難しいわね」

「概念なら仕方がないよねーって話になった後、じゃあ概念はどう観測できるかとか難しい話になっちゃって、聞いてる私は疲れちゃった」

「結局わからなかったって事ですね」

「概念だって片付けられちゃうと、どうしようもないわね」

灯花ちゃんはまだ諦めていないみたいだけど、私たちにはこれ以上自動浄化システムについて調べることは無理だという結論になってしまいました。

「神浜にしかないっていうのが何かヒントにならないかな」

「神浜のみんなに聞いてみてはどうでしょうか。何かいい答えが出るかも」

「そうだね、みんなに意見を求めてみるね」

神浜の魔法少女の間ではワルプルギスの夜を倒した後に専用のSNSを用意して情報交換を行うようになりました。

そこへ私はういから聞いた話を書き込み、さなちゃんからの提案通り、神浜にしかないものを募集しました。

その結果、今度の集まりで意見をまとめることになりました。

ちょっとは活動方針を示せたのはいいことかな。

太陽が夕日に変わる頃、ふとやちよさんが話し始めます。

「そういえば夕ご飯の買い出しがまだだったわね」

「あ、それなら私が行ってきますよ。ここからそんなに遠くないですし」

「おねえちゃん、私も行く」

「私もご一緒しますよ」

「それなら私は留守番しておくわ。フェリシアが帰ってきた時に誰もいなかったら何があるかわからないし」

「あはは」

私とうい、さなちゃんで夕ご飯の買い出しへ行くことになりました。今日は新西区の西側にあるスーパーで安売りが行われているとやちよさんが言っていたのでそこへ向かうことにしました。

「えっと、今日の料理担当は」

「私とういちゃんです」

「ああ、だから」

「もうおねえちゃんったら、昨日の夜に話したのに」

「へ!そうだったけ、ごめんね」

昨日の夜のこと、普通ならば覚えているはずなのに、今日は衝撃な出来事が多くて頭から抜けてしまっていたようです。

魔法少女のこと、考えすぎたらいけないなと実感した瞬間でした。

「おねえちゃん、何か食べたいものある?」

「そうだなぁ、今日は揚げ物が食べた気分だなぁ」

「あ、それならお野菜とかの天ぷらにするね!私天ぷら作ってみたかったんだ」

「でも、作るときは跳ねる油に気をつけなきゃダメだよ」

「大丈夫ですよいろはさん、私も手伝いますから」

「うん、お願いね、さなちゃん」

ういと、さなちゃんと話していると自然にいつもの日々に戻ってきた気がしました。

何気ない会話を交わして、みんなで楽しい時間を過ごせる。

やっぱりみかづき荘のメンバーが集まるほどに、楽しい気分になっていく気がする。

楽しい気分だと、自然と行き先が近く感じてしまいます。

スーパーに着いた後は、出かける前に書いて持ってきたメモに沿って買うものをカゴに入れていく、といういつもの流れです。

そういえば、最近のスーパーではお客さん自らがバーコードをかざして袋に入れ、そのまま支払いをするというセルフレジが増えています。

私も使用したことはありましたが、バーコードをなぜか読み込んでくれなかったり、バーコードがない商品はどうすればいいのかなど、わからないことだらけだったことを覚えています。

やちよさんから使用方法を教えてもらったことで人が少ない状態であれば時々使うくらいまで使いこなせるようにはなりました。

今回もセルフレジの方で会計を行おうと向かったところ、1人の女の子がセルフレジを見つめながら何か悩んでいました。

「ねえ、おねえちゃん」

「なに、うい」

「あの女の人、初めてセルフレジに触れたおねえちゃんみたいになってない?」

「えっと、ちょっとお手伝いしてくる」

何気ない話し方で図星しちゃうことを言っちゃうういの言葉を聞いて、灯花ちゃんに似た考えにならないかなと不安になってしまいました。

「あの、よかったら」

「うわわごめんなさい店員さん!バーコードが無いからどうするかわからなかっただけなんです!」

「わ、私店員さんじゃないですよ」

「え、じゃああなたは?」

「困ってそうなので声をかけてしまいました。よかったら使い方を教えましょうか」

「えと、すみません、お願いします」

セルフレジの使い方について教えている間、さなちゃんとういは無難に店員さんのいるレジに並んで会計を行ったようです。

セルフレジに悩んでいた女の子が買い物袋を持っていなかったのでどうしようか悩んでいたところ、女の子の友達が駆けつけてきました。

「静香、普通のレジにいないと思ったら難易度の高いセルフレジにチャレンジしていたんですか」

「そうだよ静香ちゃん、普通にレジに並ぼうよ」

「いや、今後はセルフレジが主流になっていくらしいじゃない?なら、少しは使えるようになっておこうと思って」

「最近ICカードへチャージできることを覚えたばかりなのに、急ぎすぎですよ。人様にも迷惑をかけてしまっていますよ」

「えっと、今回はありがとうございます。助かりました」

「いえ、突然声をかけてご迷惑になっていなければよかったです」

「はあ、村から出た時にレジを触ったことがあるから大丈夫だと思ったんだけどなぁ」

「え、今、村からって」

「えと、私たちは最近神浜に来たばかりで、あまり都会に慣れていないんです」

神浜に来たばかりの女の子達は、時女静香さん、広江ちはるさん、土岐すなおさんと言い、今は急いで都会の生活に慣れようと頑張っているところでした。

「なんでそんなに慣れようと急いでいるんでしょう」

「理由は話せないんですけど、どうしても慣れる必要があるんです」

あれ、今さなちゃんの問いかけに答えたのかな。

「もしかして、3人は魔法少女ですか」

「「え!」」

「それなら、私が見えてるってことですか」

「もちろん見えているよ」

「魔法少女のことを知っているってことはあなた達も?!ちょっとお店を出てから話しましょう」

まさかのさなちゃんを認識できるというそれだけで3人が魔法少女であるということがわかってしまいました。

やちよさんは魔力反応を検知できるとのことですが、私たちはさなちゃんがいなければ静香さん達が魔法少女だなんて知ることもできませんでした。

「静香さん達が神浜に来た理由って、もしかして自動浄化システムについて話を聞いたからですか」

「自動浄化システムって、魔法少女が魔女にならない力のことですか」

「そうですよ」

「それならば、答えはその通りです。私たちは九兵衛様から神浜のことを聞いて、その力を手に入れるために神浜へ来ました」

「手に入れるって言っても、別に奪っちゃうとかそういうわけじゃないよ。分けてもらおうと思っているだけ」

やはり静香さん達にも自動浄化システムは手に取れるものだと伝えられて、ここまで来ていたのです。

午前中にカレンさんに言われた通りに伝わってしまっている。ならば、わかってもらうために話し合わないと。

「実は私たち、神浜の魔法少女達で自動浄化システムを広げることを目標として組織みたいなものを作ったんです。今は広げ方を話し合っている最中で、よかったら話し合いに参加してもらえないでしょうか」

唐突なお願いで、静香さん達はお互いに顔を合わせて何かを話し合っていました。これが誤解を解いていくための初めての試みとなってしまって不安でいっぱいでした。

「いろはさん、その話、喜んで参加させてもらいます。いや、むしろ参加させてください」

「本当ですか」

「ただ、私たちも他の魔法少女を束ねる立場にいます。なので神浜の組織には参加しないで、協力の立場とさせてください」

「大丈夫ですよ、宜しくお願いします」

「神浜に滞在するなら調整屋さんを教えたほうがいいね」

「調整屋さん?」

私たちは情報交換を行うためにお互いの連絡先を交換しました。

魔法少女のSNSについては3人とも使い方がわからないということもあり、情報交換はメールや電話でのやりとりで行うことになりました。

調整屋さんの場所については後日訪れたいとのことだったので場所だけは地図も合わせて教えておきました。

「今回は本当にありがとうございました。今度行われる話し合い、楽しみにしています」

「はい、こちらこそお待ちしています」

「ういちゃん、さなちゃん、またね!」

「またねー」

私が静香さん、すなおさんと話をしている中、ちはるさんとうい、さなちゃんはお互いの夕ご飯についての話で盛り上がっていたようで、すっかり仲良くなってしまったようです。

「遅くなっちゃいましたね。真っ暗になる前に帰りましょう」

「そうだね、さなちゃん」

詳細なことは話せていないけれど、話し合いの場に参加してくれるということになりホッとしました。

話せばわかってくれる。

もっと外から来た魔法少女と話し合って、そして。

そういえばまどかちゃん達との情報交換をしばらく行っていないことを思い出しました。

帰ったら一言メッセージを送っておかないと。

「「ただいまー」」

悩むことはたくさんあるけれど、みかづき荘のみんなといると、とてもリラックスした気分になります。

今晩は、妹が作った料理を食べられて、とても幸せな気分になっちゃいました。

 

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【マギレコ二次創作小説】魔叙事詩カグラ・マギカ 1-6 憂い心から来る焦り

私が神浜に来てからたくさんの出来事がありました。

最初は小さなキュゥべぇを探すことから始まり、ういを探す為に神浜に滞在するようになって、最終的にはワルプルギスの夜を倒してしまいました。

ういは戻ってきたけれど、マギウスが成し遂げようとしていた自動浄化システムを世界に広げて魔法少女の解放を目指すという新たな目的ができました。

自動浄化システムを広げること、そしてキュゥべぇとの共存を目指すという目的を掲げて、神浜マギアユニオンという組織まで誕生してしまいました。

神浜マギアユニオン結成後はマギウスの翼残党と戦ったり、灯花ちゃんの考えた果てなしのミラーズを通して不思議な力と接触しようとしてトラブルが起きちゃったりといろいろありました。

いろいろあっただけに、私の頭の中は物事の整理ができていない状態です。

そんな休日なのに頭を抱えている私を見たからなのか、やちよさんから一緒に外を見て回ろうって提案されたので、今は被害が大きかった中央区へと歩いています。

他のみかづき荘のメンバーはというと、

鶴乃ちゃんはお店を再開できるようにするための手伝い、

フェリシアちゃんは友達のところへ、

さなちゃんはまなかさんのところへ、

そしてういは灯花ちゃんとねむちゃんのところにいます。

やちよさんと2人きりというのは久々のことでした。

中央区へ着くと、電波塔の周囲は瓦礫撤去で忙しそうな雰囲気でした。

しかし、そこから少し離れるとほとんどのお店が営業を再開していて多くの人で賑わっていました。

「すごいですね、大災害があったあと少ししか時間が経っていないのに、もういつも通りな感じになってます」

「そうね。お店自体にも打撃はあったでしょうけど、活気があるのはいいことよ」

「そうですね。わたしも前に進めるよう早く考えないとなぁ」

「いろは、せっかく気分をリフレッシュしにきたのに考え込みすぎわいけないわ。ちょっと近くのカフェによって気持ちを楽にしましょ」

「すみませんやちよさん、そうさせてもらいます」

神浜マギアユニオンを結成すると宣言した私たちは、今後の神浜の魔法少女達のことを考える立場になりました。

何かトラブルがあったり悩み事があれば解決するために動く。

そしていまだに謎な自動浄化システムについても進展がなく、わたしは少し焦っていたのかもしれません。

魔法少女のことについて考えるのもそうですが、学校生活についても考えていかないといけないことが多くなります

今までも学校生活と魔法少女活動の両立をやってきましたが、最近は魔法少女活動に偏っていて学校生活が疎かになっている気がしてなりません。

これもきっと、焦ってしまう理由なのかもしれません。

どこか休める場所を探していると、妙に人気が少ない広場に出ました。

「あれ、周りはお店の準備がされている状態なのに人がいない」

「鍵も開いた状態ね。カバンが置きっぱなしのお店もあるし、もしかしたら」

その時、わたしのソウルジェムに反応がありました。

魔法少女になってから戦い続けないといけない存在の反応です。

「こんなところに魔女がいるなんて」

私たちは魔女の結界に飲み込まれ、周囲の風景は見慣れた異様な空間へと変わっていきました。

私とやちよさんは魔法少女へと変身し、結界の奥へと進んで行きました。

入り口付近は使い魔の数が少なく、2、3階層ほど進んだ頃に魔法少女の反応を検知しました。

「他の魔法少女がいる?」

「苦戦しているのかもしれないわ、いくわよ、いろは」

「はい!」

最深部へ行く道のりから少し離れたところに魔法少女はいました。
見た様子は苦戦している様子ではないようでしたが。

「あら、この街の魔法少女ですか?」

「そうだけど、なんですか、この状態は」

結界の中で出会った魔法少女の後ろには保護された人たちが眠っていました。

しかし周囲には鋭利なもので何度も刺された状態の死体が沢山あったのです。

「使い魔の仕業ですよ。私が来た頃には見ての通り数人は手遅れだった。だがここで保護している人たちで全員のはずです」

「神浜でここまでする使い魔は久々かも」

魔女のほとんどは人々を捕らえ、魔女の口づけを付けてどんどん被害を広げていく場合がほとんどです。

今回のように、結界の中で直接手を下す魔女というのは滅多に見たことがありません。

「私はこの人たちを守っています。あなた達でここの魔女を倒してもらえますか」

「ありがとう、助かるわ」

「お願いします」

私たちは再び最深層へ進みますが、使い魔の数はこれまた少なめでした。

最深層へ行くと、柵のような壁の中で震える羊のような魔女を発見しました。

「厄介な相手ね。相手が反撃態勢に入ったらあまり攻撃を加えないようにね」

「はい」

神浜にいる魔女は、マギウスによって増やされた魔女の残りがたくさんいる状態であり、目の前にいる羊の魔女も何度も見かけた魔女のうちの一体です。

強さは時によっては違いますが、羊の魔女は高確率で攻撃を加えた相手へカウンターを行ってきます

倒せると確信できる時以外は、無理に攻撃しないほうが良いです。

羊の魔女は紫色の球体をいくつも私たちの方へ飛ばしてきました。

私はかわすことしかできませんが、やちよさんはいくつかを払い落としながら進んでいました。

そのおかげか、魔女はやちよさんの方へ夢中になり、私はその間に柵へとダメージを与えます。

5、6撃ほど弓矢を当てると魔女の周囲に貼ってあった柵は崩れていきました。

突然柵が壊れたことで魔女は動揺していました。

「やちよさん、おまたせしました!お願いします!」

私は魔力を込めた弓をやちよさんの頭上へ放ち、上空ではじけた矢はやちよさんを癒し、槍へ魔力をまとわせました。

「ありがとう、このまま終わらせる」

やちよさんは周囲へ槍を複製し、魔女へ向けて放ちました。

動かないタイプの魔女だと知っているため、放たれた槍はすべて魔女へと刺さりました。

「出し惜しみしないわ」

魔女の側へと近づいたやちよさんは上空に再び槍をいくつも複製し、魔女へ向けて降り注がせます。

槍だらけとなった魔女は最後の反撃と言わんばかりに紫色の球体をやちよさんへ向けて放ってきました。

「当たって!」

私が放った矢で怯んだ魔女へやちよさんがとどめをさします。

「終わりよ」

やちよさんの攻撃で魔女は貫かれ、糸がほつれるように形が崩れていくと同時に結界も崩れていきました。

「やちよさん、やりましたね」

「ちょっと手強かったけど、ありがとう、助かったわ」

いつも通りに魔女を倒した私たちは、巻き込まれた人たちを保護してくれた子のもとへと行きました。

「お疲れ様です。魔女は倒せたようですね」

「あなたがこの人たちを保護してくれていたおかげよ」

結界の中で会った魔法少女は変身を解いた状態でした。パーカーに短パンというどこか杏子さんに似た服装をしていましたが、帽子をかぶっていたのでまた別の雰囲気に感じました。

「そうだ、これも何かの縁だから神浜のことについて教えて欲しいな。どこか落ち着いた場所で話したいし、カフェに行きませんか?お金は私が出しますよ」

「いろは、どうする?」

「ちょうど私たちもリラックスしたかったところなんです。なので、お言葉に甘えてもいいですか?」

「ありがとう、助かるよ」

近くのお店へ入り、改めてお名前を聞いた彼女は日継カレンさんといい、自動浄化システムに興味を持って仲間と一緒に神浜へきたとのことです。

私たちも自己紹介をして、神浜で最近まであったことを簡単に話しました。

「それにしても、魔法少女の話を一般人が多い中するっていうのも不思議な感じです

「そうですか、私たちはあまり気にしないではなしことが多いですけど」

「いやほら、キュゥべぇと話する時とか不思議ちゃんに見られそうで気にしないですか」

「キュゥべぇは神浜には現れないわ」

「うん?キュゥべぇならそこに小さいのがいるじゃない」

小さなキュゥべぇについては話せば長くなってしまうので軽く説明して終わりました。流石にういの記憶を持っていたとか、この子のおかげで自動浄化システムが維持されたとかは話していませんが。

「なるほど、ワルプルギスの夜を倒した後は神浜マギアユニオンという組織を作ってこの街の魔法少女達で自動浄化システムを広げようとしてるのですね」

「そうなんです。まだまだ発足したばかりですけど、よかったら参加しませんか。自動浄化システムを広げようとしているなら、協力しあったほうがいいと思うんです」

「協力ね。でも、あまり進展がないんでしょう?」

「そう言われると、何も言えないです」

「おっと!気を落とさないで、まさか悩んでいるっていうのはその件で?」

「そうなんです。考えることも多い上に何も進んでいないのが何だかリーダーとして情けないなって」

「いろは」

思わず本音を出してしまいました。初対面の、しかも神浜の外から来た魔法少女へと。

カレンさんはその後相談に乗ってくれました。

思い起こせば、ただ一方的に私とやちよさんで今後のことについて話していましたが、カレンさんは真剣に話を聞いて、助言等をくれました。

その助言の中でも、特別驚いたのが。

「キュゥべぇへ自動浄化システムについての情報を共有?」

「でもリスクが高いわ。万が一、彼らに何か手を加えられるようなことがあれば」

「ちょっと待って、キュゥべぇとの共存も掲げているんでしょ?いずれ共有するだろうに」

「実は、何度か会話しているんですけど、考え方が一致しない状態で。だから、今のところは自動浄化システムのことに集中しようってことにしてるんです」

「そういう方針ならいいけど。それじゃあ、そのキュゥべぇから神浜についてなんて伝えられたか教えてあげる

カレンさんによると、神浜の外の魔法少女へは自動浄化システムは手に入れられるものであり、中には奪おうとしてる人たちもいるということも知りました。

「現状と違った情報が広がっている。私たちが、しっかりとキュゥべぇへ伝えなかったから」

「魔法少女にとって、キュゥべぇっていうのは貴重な情報源。キュゥべぇは嘘をつかないけど、意識の違いがあれば彼らなりの推測で話が進んでしまう。それをみんなは真実だと思って行動しちゃうんです」

「迂闊だったわ。キュゥべぇが外部へどう伝えて回るのかまで考えていなかった。これは外から来た子たちに会ってしっかり説明しないと」

ガムシャラに解決方法を探して回っていた日々から、今回の話し合いで何処をどう探せばいいのか、どう対処すればいいのかが整理されていきました。おかげで、みんなにお願いしたいことも明確になっていきました。

しかし肝心の自動浄化システムの正体が掴めていないのは今後に響く気がします。その件については、私から仲間へも伝えておきます。組織に加わっても、そうじゃなかったとしても協力はしますよ」

私の心の中は少しだけスッキリしていました。きっと本音を気にせず話してしまったからかもしれません。

お金を出そうとしましたがカレンさんに止められてしまい、私たちはお店の外へと出ました。

「ちょっとは悩み事が解消されましたか?」

「はい、おかげさまで少し楽になりました」

カレンさんはその場を去り、私とやちよさんだけになりました。

「そう言えばやちよさん、さっきから静かでしたけど何かありました?」

「いえ、カレンさんなんだけど実はお店の中にいる間、一度も彼女から魔力反応を感じられなかったのよ」

「え、それってどういうことですか。さなちゃんみたいに気配を消せるってことですか」

「その可能性はあるかもしれないわ。でも一番の問題は、彼女の魔力パターンが分からなかったことよ。初対面で警戒していたかもしれないけれど、終始魔力を隠し続けたということは何か裏を感じるわ」

「考えすぎだとは、思いますけど」

みかづき荘へ帰る道中、私は自動浄化システムのことについて考えていました。

自動浄化システムはイヴへういの記憶を持っていた小さなキュゥべぇ”クレメル”が合わさったことで完成したことまでは知っています。

でもういはあの後自動浄化システムについては何も感じ取れなくなったといっていました。その代わり、神浜の雰囲気が温かい感じになったというようになったのです。

例えると、コタツの中にずっといるような、との事です。

つまり、今のところは自動浄化システムについてのつかみどころが全くない状態なのです。

いつかは実現できるからと言い続けるしかできないのがとても辛いのです。

もし神浜の外から来た魔法少女が納得してくれなかったら。

悩み事解決のために出かけたはずが、もっと考え込む結果となってしまいました。

 

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