ペンタゴンへ突撃した魔法少女の船は機能を停止させ、
セシルが通路に異常がないことを確認した後につぶや
「随分と簡単に深く潜り込めたもんだ。
その呟きにカレンが反応した。
「ソフィーが逃げずに照準を合わせ続けた結果だろ?」
「死ぬ必要はなかったと思うけどな」
「ここは敵地よ。おしゃべりの暇なんてないわよ」
そう言って結奈が率いる神浜からの参加組がずんずんと施設の奥地
神浜から参加したメンバーは二木市のメンバーが主流となっており
カレンを中心としたヨーロッパ組にはカレン含めた9名に神浜へ避
神浜に設置された転送装置で可能になった神浜メンバーのペンタゴ
ペンタゴンへ潜入したメンバーはすでにミアラからの応答がない状
二木市のメンバーの姿が見えなくなるとカレン達も行動を開始した
「さて、どっちに本命がぶち当たるだろうね」
「
「私はこんなビッグになる前のイザベラへ忠告した程度だ。
一番最近接触したのはカレンくらいだし、
「そう知ってて付いてくる死にたがりはお前らだろ?」
実物のアサルトライフルをリロードしながら中東から参加した1人
「本命を殺せるチャンスだ。乗り掛かるしかないじゃないか」
「まったく。
したっけ向かおうじゃないか」
ペンタゴン地下7階には特に罠は用意されておらず、
本来であれば5、
そこから先、8、
そしてサピエンス本部は地下10階に存在していて研究施設は地下
ここまでペンタゴンの詳細を魔法少女が知っている理由としてはマ
さらにはミアラが抜き取ったペンタゴンの罠を配置する指示の内容
2グループに分かれている理由も見取り図を参考にした結果であり
地下8階を進んでいた二木市のグループは何の問題もなくドローン
そんな状態に思わず結奈は呟いてしまった。
「妙ね…」
「何がっすか」
「ミアラさんからイザベラは狡猾と聞いていたのだけど、
「いいじゃねぇか、素直なのは嫌いじゃねぇ」
二木市のメンバーの会話に十七夜が割り込んでくる。
「紅晴の言う通りだ。
突然壁から銃が飛び出してくるかもしれないぞ」
「水さすんじゃねえよ。
そんなことされたら壁ごとぶっ壊してやる」
「でもここの壁って」
そう言って二木市の魔法少女の1人が壁に向かって魔法製のハンマ
その様子を見て樹里は驚いた。
「おいおい、触れたらやばい壁だったのかよ」
「見取り図やミアラさんの情報にはなかった。
もうすでに未知の対策をされ始めているってことよ」
「全然気づかなかった。
もしかしたらもうすでに未知のトラップを踏んでるかもしれないっ
ヨーロッパから参加した魔法少女も会話に参加してきた。
「そうだろうさ。
本来であればシールドに電力を取られてここの通路は予備電源で暗
それがこんなに白々しく明るい。
ほんとに壁から銃が出てくるかもしれないな」
「マジかよ」
一方のカレンのグループでも壁の異変に気付きつつ10階に続く階段に通じ
その大広間は直径50mほどある半球体の空間だった。
しかしそこはカレン達にとって予想外の場所であった。
「なんだこれ、まっすぐな通路が階段に続くだけじゃないのか」
「入ってしまってなんだが引き返した方が」
ニードルガンを持つ魔法少女がそう言うとカレン達が通ってきた通
「おい!これで液体流し込まれたら終わるぞ!」
「いや、近づいてくる魔力で何も起こらないことはわかるよ」
カレンがそう言うと本部へつながる通路から銃弾が飛んできた。
魔法少女達は急いで避けて通路の先から来る存在に備えて武器を構
「籠の鳥は30ってか。その程度で超えられると思ったのか」
そう言いながら暗い通路の先から現れたのは、
姿が見えてすぐに中東の魔法少女達はアサルトライフルを放った。
イザベラとキアラは左右に素早く避け、
キアラは弾を避けながら魔法少女達の背後へ素早く回った。
他の魔法少女達も攻撃へ参加し、イザベラには近接の、
「動きがいい。でも!」
キアラがそう言うと白い筒がついたクナイを遠距離の魔法少女達が
それをレイラが撃ち落とすとクナイについた白い筒が弾けて周囲は
それに反応するようにイザベラは閃光弾を取り出して足元に投げつ
魔法少女達は背中を取られないよう集まる中、
周囲の視界が戻ると、
「なんのつもりだ」
カレンがそう言うとイザベラは銃口を向けながら返事をした。
「首長竜使い、お前と少し話がしたくてね。
キアラ!他の有象無象は任せた」
「了解」
そのやり取りを見たニードルガンを持つ魔法少女が怒り出した。
「なめんじゃねぇ!」
ニードルガンを連射されるとキアラは避けるのではなく刀で切り落
アンチマギア製の刀を使っているようで魔法で生成された弾丸は斬
ニードルガンを持つ魔法少女に対してアバが話しかけた。
「やめなって、あいつマーニャ達を1人でやったやつだよ」
「なんだって?」
別の魔法少女もニードルガンを持つ魔法少女へ冷静になるよう伝え
「アバの言うとおりだ。下手に行動すると一瞬でやってくるぞ。
名前はキアラ。
「対抗方法ぐらい話し合っただろ」
「それは相手がやる気になればの話だ」
話しかけていた魔法少女が後ろで戦っているイザベラへサブマシン
「単純だからいいがな!」
中東の魔法少女達が一斉にイザベラ目掛けて銃を放とうとすると、
そこからは赤紫色の半透明な壁が出現し、
その光景に目を向けていた魔法少女達は、目の前でキアラが銃器を切り落としにかかっていることに気付けなかった。
キアラを止めるために近接魔法少女達が前に出て手足を狙おうとす
中東の魔法少女達は急いで銃器を投げて自分たちの手と銃器を守っ
キアラは刀ではなかなか行われない刺突を1人の魔法少女へ行うと
そのまま切り上げて左側にいる魔法少女へ振り下ろすと体と共にソ
そこから流れるように周囲を薙ぎ払った。
その動きを見てセシルは思わず呟いた。
「やばいとは思っていたが、本当に人間か?」
カレンと対面しているイザベラは話を始めるわけではなくいきなり
カレンもイザベラを殺すために実体のある鉄パイプを持ち出してイザ
飛んでくる銃弾は避けつつシオリが操る鉄塊で防がれていた。
シオリとテレパシーでのやり取りが行われない中でも、二人の動きは互いを邪魔していなかった。
先端が鋭利となったパイプで突こうとするとサブマシンガンについ
アンチマギア製じゃない?
疑問に思ったカレンはイザベラへテレパシーで伝えようとした。
[なぜアンチマギア製のものを持ち出していない]
しかしテレパシーが来ていることも知らないかのようにイザベラは
楽しそうにマグナムを放つイザ
[話し合う気があるとは思えないな]
マグナムを撃ち終えるとそれはイザベラが背中に背負うコンテナへ格納され、
最初よりも密度が高い弾幕が飛んできた。
カレンがキアラの真後ろまで移動するとキアラと対面していた魔法
「カレン?!」
するとイザベラは容赦なくカレンの方へ銃を放った。
キアラも少し驚いた顔をして皆射線上から逃げた。
カレンはそこで紛れて仲間と合流しようとしたが、
「逃すわけないだろ、首長竜使い」
フックをすぐに切り落としても、
キアラがカレンを見ながら攻撃をしてこないためカレンはキアラへ
「どうした、自分から仕掛けはしないのか」
「その必要はない。時間をかける方がこちらの得になる」
「どういうことだ」
「こういうことさ」
そう言ってイザベラがポケットから端末を取り出して何かを押すと
そこには各地の戦場の様子が映し出されていた。
中には別ルートで行った二木市のグループも映し出されていた。
「なんのつもりだ」
「まあみんな手を止めてゆっくり鑑賞してみようじゃないか。
勘が良ければすぐにわかるさ」
back:2-4-5
レコードを撒き戻す:top page
Next:2-4-7