掴みどころがないというのは、複雑な気分となってしまいます。
あるのはわかる。
でも、それをどうすればいいのかがわからない。
この街の魔法少女にはともかく、
一番関係がありそうなういも、クレメルも自動浄化システムがどこにあるのかが分からない状態です。
今日は神浜マギアユニオンとしての集まりがあり、
明日香さんにお願いして、
今回の会議にはななかさんも参加するとのことなので、
前もってSNSでみんなから神浜にしかないものについて情報交換
あとは、数日前に久々にまどかちゃんとメールをやり取りして、
私も神浜で起こった事はまどかちゃんに伝えるようにすると返信し
SNSに参加できるかはサーバー管理している灯花ちゃんの返事待
ようやく前に進め出せそうな気がしていました。
会議にはやちよさんとさなちゃんとういが参加して、
東側からは十七夜さんが、
道場へ着くと明日香さんがお出迎えしてくれて、
「人数が多くてすまないな。道中でバッタリと会ってしまってな」
「まあまあ、そもそもうちらを呼んだのあすきゅんだし。
「そうなんですか、明日香さん」
「はい、
エミリーさんはお悩み相談所でいろんな人と話してはアドバイスを
「それじゃあ、何か悩んだらお願いしちゃおうかな」
「おう!ろっはー任せなさいって」
「あたしらも、それなりに情報持ってるからちゃんと共有するね」
「ありがとうございます」
「ふむ、今日は随分と賑やかだな」
十七夜さんと一緒にななかさんも道場へ到着しました。
「あらためまして、組織に組していないのに参加させていただき、
「いえ、
「そこでだ環くん、今日の話す内容についてなのだが、
「神浜の外から来た魔法少女、ですか」
「はい、
当初の予定とは変わりましたが、
「私達はすでに神浜の外から来た魔法少女に会っていますね。
「やはりそうですか」
「東側で会った魔法少女も同じことを言っていた。
「わたしも、会いました。自動浄化システムが、手に入るって、
神浜の東西南北、
「この事態、わたしは非常によろしくない事態だと考えています。
「しかし事実だ。
「その伝え方について、考えの共有が必要だと思います。
「実はすでに外から来た子に説明をしたのですが、
「それで相手は納得してくれたのか」
「はい、調査中なら協力もするって言ってくれました」
今回のわたしのように曖昧な回答だったら納得してくれない子が出
「そんな難しく考えないでさ、
「私も、嘘を伝えられるのは嫌かな。
「そうですね、素直に事実を伝えることにしましょう」
「伝えたうえで襲われたりした場合は1人で相手しないようにする
「うむ、わかった」
「これで一つの議題は解決ですね。
ななかさんが主催のようになっていますが、
やちよさんから、ななかさんは頼れる人だ、
「みなさんは電気を操る、
私たちが会っているのは静香さん達とカレンさんだけです。
「すみません、
「私は外から来た魔法少女の集団に会ってはいるが、
「わたしは糸を使う魔法少女については知っている。
「その話、詳しく聞かせてもらえますか」
十七夜さんによると、
ケガ人はたくさん出ましたが、
ちなみにそのマギウスの残党の数というのが。
「30人いたのに1人で倒しちゃったの!?」
「この目で見ていたから間違いない。
「巴さんでもかなり強かったのに、
「
「ちなみに名前は聞いたんですか」
「うむ。彼女は日継カレンという名前だったな」
「「カレンさん」ですか」
あ・・・。
ななかさんと被ってしまいましたが、
「ソウルジェムの反応を検知できないと思ったら、
「
「中央と南で見かけなかったという事は、
ななかさんはしばらく考えたあと、十七夜さんへ訪ねました。
「十七夜さん、確認ですがカレンさんの心は読みましたか」
「その事なのだが、
「数十人の思考が1人の中でなんてそんな事があるのか」
「いや、あり得ん事だな。人1人に一つの心と考えたらなおさらだ
私たちが出会ったカレンさんは色々悩みを聞いてくれた上に助言を
「では、その魔法少女について知っていることをお話しします。
わたしはつい数日前、カレンさんに宣戦布告を受けました」
「え!」
「不穏な流れだな。何かしたのか」
「私達は直接何かをしたわけではありません。
「カレンさん、なんでそんなことを考えているんでしょう」
「実はカレンさんは知っているらしいのです。
「そんな、灯花ちゃん達でも苦労して探っている最中なのに」
「事実かはわかりません。
手詰まりかと思われた状況の中、
ななかさんによれば、
それにしても、
まさかあの時から全てわかっていたのかもしれない。
そう考えると、カレンさんがだんだんと怖い人に思えてきました。
「
「でも、30人の魔法少女と平気に渡り合う相手にどう対抗するん
「少なくとも、私たちのチームでは歯が立ちませんでした。
戦闘能力はカレンさんと同じ程度と思った方が良いでしょう」
「それ、どうしようもないんじゃ」
「おガキ様のように過激な方向へ進まないことを祈るばかりだな。
む、十咎くんから電話か。少し失礼する」
「なんかあたし達、今結構やばい状況にいるんじゃないの」
「今はこれ以上敵対的な魔法少女が増えないよう、
「なに!八雲が襲われただと!」
ももこさんから来た電話は、
十七夜さんは急いでみたまさんの元へ向かい、
そのまま会議は中断となり、残った議題は引き続きSNSの方で会
「おねえちゃん、私も行くよ」
「ういはみかづき荘に戻ってて。
「私だって、力になりたいんだもの。お願い、連れて行って!」
「今回はダメ。さなちゃんと一緒に先に戻って待ってて。お願い」
「…うん」
返事をしたういは、どこか悲しげな表情をして、
「えっと、ごめんねさなちゃん。ういをお願い」
「はい、わかりました。ういちゃんと一緒にみかづき荘で待ってますね」
私はさなちゃんへ頷いた後、やちよさんと一緒に調整屋へと向かいました。