水名区北側、ここではディアが謎の船から発射された10発のミサ
「まさか試験艦がこうもあっさり沈むなんてね」
海を眺めてみると巡洋艦を蹂躙していたはずの首長竜が消えている
「なんだ?海はもういいってか。
じゃあ次の標的はこっちか」
そう思いながら各ミサイルを目で追っていると、
その集団はディアに気づかれないよう周囲を囲み、
ディアは特に気にせず盾役のディアの盾に仕組まれた棒を取り出し
それを手に持って、
棒の先端にはピコピコハンマーのようなものが膨らみ、
手元から螺旋状の部分を黄緑色の光が登っていき、
その方向へは盾持ちのディアが立ちはだかり、
衝撃波が通った跡は地面がえぐられ、逃げ遅れた1人の魔法少女は衝撃波に触れただけで体
衝撃波は100mほど先まで伸びて道中巻き込んだものは100m
「いい威力だけど即効性に欠けるか」
そう分析している間に盾役の方では魔法製の騎士の攻撃を受け止め
「それじゃあ次はこっちだ」
魔法少女達が一斉に襲いかかってきたところにディアは飛び上がり
一本角が生えた魔法少女は反応できるはずもなく衝撃波を受けて地
「結奈さん!」
そう呼んで騎士の格好をした魔法少女が結奈と呼ばれる魔法少女へ
その魔法少女へは盾役が反応し、
盾役が避けたと同時に衝撃波が出たがとっくに魔法少女はいなかっ
そりゃあ間に合わないか。
そう思ったディアは螺旋状の武器を盾役の背中にしまった。
それと同時に背中に背負っているコンテナが開いてそこからアーム
銃剣はサブマシンガンタイプの連射が効くもので刃は持ち手部分ま
銃剣を両手に持ったディアはコンテナを背負っているとは思えない
連射された銃弾は立ち上がれない結奈と介抱している騎士の魔法少
そんな2人を庇って3人の魔法少女が射線に立ちはだかり、3人と
銃弾をばら撒くディアの横からは涙を流しながら青色の魔法少女が
それを軽やかに避けたディアは青い魔法少女を見てニヤリと笑った
「そうか、あんたそんな度胸があったか」
「三女、てめぇなんで出てきやがった!」
火炎放射器を持つ魔法少女は三女と呼ばれる魔法少女へ怒鳴った。
すると三女は啜り泣きながら斧を構え直した。
「どうせ死ぬなら、悔い残したくない!」
そう言って三女に続いて他のSGボムをつけられた二木市の魔法少
火炎放射器の魔法少女へかかりっきりの盾役に構わず、
弾切れする頃にはサブアームがコンテナからマガジンが取り出され
何人かSGボムがつけられた魔法少女が銃弾で倒れ、
そんな魔法少女達へディアは銃剣についた刃部分で殴り付けていた
その刃はもちろんアンチマギアが塗り込まれたものであるため刃に
周囲の魔法少女は作戦変更のためか瓦礫の後ろへ姿を隠していった
「学ぶ脳みそがないのかい?」
そう言いながらディアは銃剣をサブアームへ預けて盾役の背中から
そして結奈が隠れた瓦礫目掛けて長めに溜めた衝撃波を放った。
しかし瓦礫の後ろに肉片は確認できず、
ディアの命の危機を感じる脳波を感じ取り、
その魔法少女は驚いて凄まじいスピードで姿を隠してしまった。
「咄嗟の発動はもう問題なさそうだな。いやぁほんとに助かるよ」
魔法少女からの反応は無かった。
「まだまだ付き合ってもらうよ。
試したいものは山ほどあるんだから」
そう言ってもう一度螺旋状の武器を充填し始めると火炎放射器を持
それには盾役が反応したが斧を持った魔法少女が突っ込んできたた
そこへ畳み掛けるように高速で瓦礫が飛んできてそれは螺旋状の武
ディアは腕のウェポンからアンチマギアを含んだグレネードを2発
するとディアは両腕のウェポンを2人に向けるとそこから生成され
そのシールドは魔法製を模倣した科学で生み出されたシールドであ
「こうもいい結果が続くとアドレナリンが止まらないなぁ!」
ウェポンの横側から排熱が行われるとディアの腕はシールドで覆わ
それはカンガルーに殴られる以上の衝撃で、
骨が折れる音と共に叫び声が聞こえ、
それもシールドで受け止めてしまい、
そうしている間、
「出鱈目なものばかり出してきやがって!」
「あんたらよりは真っ当だよ!」
ディアと火炎放射器の魔法少女は拳をぶつけ合い、
ディアは一歩引いて、
「もういらないや」
そう言ってディアは大きなボタンがついたタブレットを取り出して
「あれよ、さくや!」
結奈がそう言うとさくやと呼ばれる魔法少女が突っ込んできた。
さくやと呼ばれるその魔法少女に対してディアは脳内で想像しただけでコンテナが反応し、コンテナ内の別のサブアームが直剣を
それをさくやは無理な姿勢で回避して地面を痛々しく転がっていっ
そうしている間にディアにはクレーンゲームのアームのようなもの
それに対してはサブアームの銃剣が対応して銃弾を受けたクレーンゲームのアームは
「あんたらは何もできないさ」
そう言ってディアは数字を入力した後ボタンを押した。
するとアオを含めた蛇の宮の魔法少女のソウルジェムが光り始めた
「い、いやだ!死にたくない!」
「助けて!」
蛇の宮の魔法少女はその場でオドオドするしか無かった。
他の二木市の魔法少女もどうしたらいいのかわからなかった。
アオもとうとう盾役に敵わなくてその場に座り込んでしまった。
そして何もすることができず、
爆発した位置によるが、
皆が唖然とする中、結奈はディアに向けて金棒を振り下ろした。
しかしそれは盾役に防がれて魔法でできた金棒は消え去ってしまっ
「貴様は!」
怒り狂った結奈は金棒を再度生成してその場で振りかざした。
「対象…変更!」
地面を叩いた衝撃はそのまま地面へは伝わらず、
しかしディアの服は特殊部隊同様に魔法の影響を受けないようにな
「許さなイ、お前を叩きツブス!」
そう言うと結奈はドッペルを出してディアに向かって襲いかかった
「結奈さん…」
周りの魔法少女がショックで動けないでいる中ディアはドッペルと
「これが魔法少女のまま出せる魔女ってやつか!」
サブアームの銃剣が銃弾を放つもののドッペルにはあまり効いてい
「そうかい、なら!」
4本目にあたるサブアームがコンテナから伸びてきて銃剣とは別の
そしてそのサブマシンガンをドッペルに向けて放つとドッペルは怯
「なーんだ、案外単純じゃないか!その魔力は魔女に似てるだけってかい?!」
ドッペルが腕を伸ばしてくるとディアはサブマシンガンを撃ちなが
火炎放射器を持つ魔法少女は追撃しにこようとするが再度盾役が目
「うぜぇんだよ!おまえ!」
盾役へのイライラが増える一方の中、
「樹里、いけ!」
コントローラーを持った魔法少女がそう言うと礼を言うことなく樹
樹里は銃弾を避けながらディアのコンテナに乗っかるとディアの首
ディアははじめて慌てる表情を見せてコンテナからアンチマギアが
それでも樹里は離そうとせず、
邪魔が入らなくなった結奈のドッペルは両手でディアを鷲掴みにし
それに対してディアの物理シールドが反射的に反応してすぐに握り
「うぐぐぐぐぐ・・・」
苦しそうにうなりながら10秒ほどは耐えられたものの、
血と肉が混じったものが周囲に飛び散る中、
樹里の背中には4本の直剣が刺さったままだった。
盾役はディアが潰されたと同時に糸が切れたかのようにその場へ倒
樹里のもとへはコントローラーを持った魔法少女と竜ヶ崎の魔法少
「樹里!生きてるなら返事しろ!」
「樹里さん!」
樹里が呼びかけに答えない中、
「結奈さん、大丈夫っすか」
結奈はその場に膝をついた状態で涙を流しながら地面へ叫んだ。
「助けられなかった、また助けられなかった!
私は、どうすればよかったのよ。
みんな、みんな…」
ここまでの様子をミサイルから飛び出した魔法少女のうちの1人が
特に手出しすることなく静観することにした彼女は仲間にテレパシ
[二木市だっけ、その連中は一応大丈夫だったよ。
そっちはどうだい、カレン]
静香とちはるはドッペルが出たまま戦いを続けていました。
静香側の時女一族は何度打ち倒されても起き上がり続けました。
その様子を見て涼子は言葉を漏らしてしまいます。
「お前ら、なんでそんなになるまで必死に人間側につくんだよ」
この問いに対して静香側の時女一族の1人が答えます。
「どんな状態になろうとこの国を守るための存在が時女一族。
たとえ一部の人間に巫が道具のように思われていようと、
喜んでこの身を捧げます」
そこへちかが会話に割り込んできます。
「あなた達もこの国の現状を見せられたはずです。
どんなに私たちが頑張ろうとこの国はもう」
「だとしてもこの国には日の本の象徴と呼べる方達がおります。
あの方達が居られる限り、この国は不滅です!
だから私たちはこの国を守るために、こうして、
「そこまで話を広げやがるか」
膝をついた状態だった静香側の時女一族の1人が立ち上がって再び
「国は民あってこそ。
そんな日本国民の生活を脅かすあなた達は、日の本を脅かす“敵”
そんな物に、私たちは負けられないんです!」
すなおがそう語る魔法少女のソウルジェムを確認
そして全員に伝えました。
「皆さん下がってください!
彼女達はドッペルを出す気です!」
そう言われると皆、静香側の時女一族から離れます。
その後静香側の時女一族は次々とドッペルを出して襲いかかってき
花のようなドッペルがたくさん出現し、
それらは花吹雪となって襲い掛かり、
これによってすなおはちはるたちの様子を確認できなくなりました
「ちゃる、静香!」
一方、ちはるがドッペルへ指示を出すと静香のドッペルを囲うように鉤爪
これに対して静香のドッペルは鉤爪の数だけ腕を出現させてドッペ
そこからはドッペルの力合わせでした。
「シズカチャンヲヒキズリコムマデハ!」
「アナタタチヲワカラセルンダカラ!」
理性を失いかけている2人はドッペルのぶつかり合いをやめさせよ
鉤爪でボロボロになった腕の代わりに別の腕が押さえ込んだり、
そんな中、ちはるにはかすかにテレパシーが届きました。
「タス、ケテ…」
ちはるはそのテレパシーでハッと我に返りますがドッペルが力負け
地面を転がったちはるがテレパシーを送ってきた方向を見ると、
花吹雪によって身が切り裂かれ、巻き込まれている皆が血を流していました。
ちはるは絶望したような表情をして、
「みんな!間に合って!」
そう言って花吹雪の中、7本の鉤爪が地面から出現して次々と神浜
一人一人と射程外へ連れ出されますが皆肌にはたくさんの切り傷が
ちはるが必死に仲間の救出を行っている中、
ソウルジェムを避けて胴体や四肢、
「これでは過去に起きた暴走する魔法少女と同じでありますよ。
最後の手段となるではありますが…」
旭が花吹雪を発生させているドッペルのうち1人のソウルジェムへ
「あれは?」
一方、静香はドッペルを出したままちはるの背後へ近づきます。
「アナタタチヘオシエコンデアゲル」
ドッペルは腕を出現させてちはるめがけて振り下ろしました。
振り下ろそうとする瞬間に背後に気がついたため、
しかし、振り下ろされようとする腕はなぜか動きを止めました。
潰されなかったことに疑問を持ったちはるは静香を見るとドッペル
花吹雪を発生させているドッペル達にも糸が縛り付けられ、
これで神浜側の時女一族で花吹雪にさらされるものはいなくなりま
「みんな…」
ちはるのドッペルはおさまり、
「あれって」
その見慣れた魔法少女は糸状の剣を出現させます。
「まさか普通にドッペルがおさまらない現象が起こるなんてね」
そう言って糸を使う魔法少女はドッペルを出す時女一族を静香を残
もちろんドッペルはおさまり、
その糸を使う魔法少女は糸の剣をおさめてちはるに近づきました。
「あなたは無事でしたか、ちはるさん」
「日継、カレン」
「まあ、今の体だとそう思われても仕方がないですね。
さて」
ちはるの頭に疑問符が残ったまま、
「まさか貴方がこんな状態になってしまうなんて。
何をやっても、貴方は人間を諦めきれなかったのですね。
カンナ、貫け!」
ピリカが雷の槍を生成させるとそれを静香のドッペルへと突き刺し
突き刺されたドッペルには電撃が走り、静香は叫び声を上げます。
そして静香がおとなしくなった頃にはドッペルは消えて静香はその
「静香ちゃん!」
そう言って静香に近寄ろうとするちはるをピリカは遮りました。
「まだだめです。正気に戻ったかわかりません」
そう言われてそのまま静香の様子を伺っていると、
そして顔を上げると驚いた顔でカレンを見ました。
「あなた、なんでここにいるの」
「正気には戻ったようですね、静香さん」
静香はそのまま戦いに移ろうとしたのか武器を取り出しますが、
「静香ちゃん、もうやめようよ!
もう戦える子なんていないよ」
ちはるにそう言われてはじめて静香は周囲の状況を把握しました。
ソウルジェムを割られた仲間、
そんな周りの様子を見て静香は泣き出してしまいました。
「こんなこと望んでなかった。
ここまで傷つけあってまで戦おうだなんて、
こんなはずじゃ、なかった」
そんな静香をちはるは頭を撫でながら慰めることしかできませんで
「私は、どうすればよかったの?」
そんな様子を眺めるだけだったカレンの近くには旭が近づいてきま
「カレン殿、礼は言っておくであります。
あのままだと共倒れしたのは確かでありますから」
カレンは少し困った後、旭に向き直って伝えました。
「
ここら辺りで治療を行う場所は決まっていますか」
「今は栄区に魔法少女が集まっているはずであります。
そこへ伝えれば助けは来てくれるはずでありますよ」
「ならば呼びに行ってもらえますか?
ほら、私たちが行ったら別の混乱が起こるでしょうし」
「それは、そうでありますな」
旭はちはるの方を向いて尋ねました。
「今の話は聞いてたでありますな、ちはる殿」
ちはるは小さく頷きました。
「我は助けを呼んでくるであります。
何かあればカレン殿に伝えるであります。
今ここで動けるのは、彼女だけでありますから」
「うん、お願い」
旭は栄区に向けて走って行きました。
カレンには仲間からテレパシーが飛んできていました。
[二木市だっけ、一応大丈夫だったよ。
そっちはどうだい、カレン]
[こっちは酷い有様だ。
まともに動ける魔法少女がほとんどいなかった。
サピエンスも自衛隊もいないのにこんなことになるなんて]
[そうか。
私たちは気にせず逃げたサピエンスを追うが、
[構わないさ。
神浜の後処理は神浜の魔法少女へ任せればいい]
テレパシーのやり取りが終わっても、
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