【マギアレコード】因果の集中点『神浜』と因果を操る魔法少女

マギアレコードのメインストーリー1部が10章で一区切りとなります。これでマギウスに関する事件に終止符が打たれるでしょう。しかし、これまでに神浜へはマギウスの件以外にも神浜へ魔法少女同士の因果が交わる機会がありました。

今回は、マギアレコードという特殊なレコードにまつわる因果についてみていき、メインストーリーのその後を考察していきます。

補足説明:因果とは

原因と結果、またはその関係という簡潔な説明もあるが、この言葉は仏教でも用いられている。前に行われた行為、または前世の行いが結果として現れるという考え。

魔法少女まどか☆マギカでの考えでは、世界を変えるほどの運命を背負って生まれた少女ほど因果の量が多いと説明されています。この因果の量は魔法少女の質、強さに関わってきます。

では、マギアレコードをさかのぼっていきます。

・マギウスによって変化した因果


 マギウスが謳う「魔法少女の解放」は多くの魔法少女の運命を変えました。他のレコードでは魔女化して終わるはずだった魔法少女たちがドッペルという現象によってあり得ない未来を獲得しています。
 この時点ですでに多くの魔法少女たちの運命が変えられています。
 また、魔法少女の解放に縋るため、『神浜市』という変哲のない街へ多くの魔法少女たちが集まってきました。さらには「マギウスの翼」という組織ができたことで、出会うはずのない魔法少女たちが出会い、多くの魔法少女の運命が変わりました。
 これによって神浜市には多くの魔法少女の因果が集まり、複雑に絡み合っていったのです。
 運命が変わったのはマギウスの翼に参加した魔法少女だけではなく、神浜市にいた魔法少女、魔女が増加したといううわさを聞き付けた神浜市外の魔法少女も運命が変わりました。出会うはずのない人々が出会い、新たな可能性が神浜市内で生まれていったのです。 


・混沌がもたらしたアザレア組の帰還


 アザレア組は神浜出身の魔法少女でしたが、魔女狩りを効率化させるために各地を転々とするようになっていました。本来ならば神浜にとどまるはずがないはずなのに『混沌と呼ばれる魔法少女』によって神浜市に再び滞在するようになりました。
 すべてのはじまりはマギウスによってもたらされた神浜市の魔女の増加です。魔女が神浜市へ増えたという情報をもとにアザレア組は神浜市へ戻ってきます。
 しかし、これだけでは3人の保身にしか興味がないアザレア組にとって神浜に滞在し続ける理由はなく、再び各地を転々とするあるべき運命へと戻るだけでした。

 これに対して混沌と呼ばれる魔法少女はこのはへあったかもしれない未来を催眠によって見せ、警戒心を煽りました。これは葉月、あやめにしか関心を寄せないこのはに対し、他の魔法少女へ関心を向かせるためには十分でした。


 次に、神浜の魔法少女を1人昏倒状態にさせ、神浜市内に「魔法少女が昏倒するという事件が起きた」といううわさを流したことで自然と拡散されていきました。この事件が起きたタイミングはアザレア組が神浜市へ来た時期と一致していて、神浜市の魔法少女にアザレア組が疑われるのは必然でした。
 これによって神浜市の魔法少女たちがアザレア組へ関心を持ち、本来ならあるはずがなかったと考えられるななか組とアザレア組の接触、やちよ、フェリシア、チームももことたくさんの魔法少女同士のつながりが生まれました。
 神経質になっていたこのはは暴走しそうになりますが、あやめに友達ができたということでこのはの暴走が治まり、葉月がアザレア組が犯人ではないという証人と行動を共にしていたことでアザレア組の疑いが晴れました。こうして魔法少女同士のつながりの可能性が広がったことで、アザレア組は神浜市に滞在するというあり得ない未来へと巻き込まれたのです。
 この結果を導いたのは、混沌と呼ばれる魔法少女でした。
 ちなみに、やちよが犯人の魔力パターンを覚えているため、この魔法少女はいまだにメインストーリーに登場していない、チームみかづき荘ともかかわっていない魔法少女となります。


・みたまの運命を変えた先生


 魔女を狩る力を持たないみたまは十七夜に支えてもらわなければ魔女化してしまうほど不安定な存在でした。
 そんなみたま、十七夜の前に『先生』と呼ばれる存在が現れ、みたまへ「魔力の調整」を教えます。
 先生の教えによってみたまは魔法少女の能力を因果律に関係なく向上させる方法を手に入れます。しかし、その副作用として調整相手の記憶を見てしまうという現象が発生します。
 この魔力の調整術を習得したことによってみたまはマギウスに興味を持ってもらい、多くの魔法少女の記憶を覗くことで凍り付いた心が溶かされることとなったのです。
 『先生』の差し出した手は、みたまの運命を変えました
 ちなみに、この先生と呼ばれる存在は十七夜も接触しているため、これまでに先生と呼ぶ相手が現れていないことから、いまだにメインストーリーに登場していない存在となります。


・この神浜にしかいない4人の魔法少女


 マギアレコードが他のレコードとは異なる元凶は、いろはが近道をして小石を蹴ったことです。いろはが魔法少女になったことでういが生き延び、灯花とねむも生き残りました。このことから、ういが灯花とねむの安定剤となっていたことがわかります。
 それだけで終わればよかったのですが、一時退院をした灯花はなぜか叔父の部屋で魔法少女についての本「魔法少女 その希望と絶望」を見つけます。


 その本には様々な魔法少女の物語が書かれていたそうです。しかし、そこにキュゥべえについての詳しい記載がなく、灯花がキュゥべえへ興味を持つには十分な動機でした。灯花が魔法少女になる元凶はこの本ということになります。
 ねむもキュゥべえと出会い、灯花とねむは魔法少女となります。また、魔法少女姿が明らかとなっているういもまた魔法少女となっていますが、その経緯は不明です。
 そして灯花とねむ、病院で面識があったアリナが共同戦線を組み、マギウスとして神浜を大きく変えていったのです。
 魔法少女となるはずがなかった4人の少女にあり得ない運命が訪れたことによって神浜にはあり得ない因果が集まっていったのです。
 ちなみに、魔法少女の素質がない人間が魔法少女の存在、行動を観測したという記録は存在しません。


・女神様が聞いた違和感


 マギアレコードだけが女神様が知らないレコードであり、干渉を許しませんでした。実はこのレコードはすでに書き換えられ始めたレコードだったのです。レコードすべてが初めての内容というわけではなく、ある時期から知らない内容となっていきました。
 すべての元凶はいろはが小石を蹴ったという些細な出来事だと判明し、これはほむらによる時間遡行で生じたことだと女神様は判断しました。この時に女神様はバタフライエフェクトと表現しました。

 バタフライエフェクトはカオス理論に関係する言葉であり、初期値敏感性と言い換えられます。これは、小さな変化でも時間経過によって無視できないほどの大きな影響を及ぼすというものです。

 このような変化が起きたのはほむらが何度も時間遡行を行った影響だとされていますが、このレコードのほむら自身にも変化がありました。それは、まどかが女神様へと変わる直前の世界にいた暁美ほむらも知らない変化でした。
 それは、魔法少女の真実を仲間に伝えようとしない暁美ほむらがいたことです。時期的にはいろはが魔法少女となった後の出来事と考えられるため、いろはが小石を蹴ったことによる影響がほむらにも表れていたのです。
 過ぎ去ったはずの時間軸にまったく違った現象が発生したことで多くの魔法少女たちの行動、思考が変化してしまったのです。



 ここまでマギアレコードをさかのぼっていきましたが、すべての元凶は「いろはが近道をして小石を蹴ったこと」ということがわかりました。
 それでは、マギアレコードの因果の変化について注目していきます。

・数多の次元で生じた変化


 魔法少女まどか☆マギカで欠かせないことが、暁美ほむらによる時間遡行です。ほむらは各時間軸へ移動してすべての時間軸で同じ行動を行ったわけではありません。
 ほむらはまどかが死なないために、まどかが魔女にならないために様々な方法を試行錯誤してきました。そのため、本人にとって全く同じ行動をした時間軸は存在しません。それゆえに前の時間軸では発生しなかった予期せぬことが発生してしまうことが多々ありました。
 佐倉杏子と共闘するか否か、巴マミの安否、美国織莉子の見滝原への介入とほむらの行動によってさまざまなイレギュラーが生じていきました。
 しかし、どの時間軸でも行きつく未来がワルプルギスの夜の襲来です。これだけはどの時間軸でどのように振る舞っても訪れてしまう出来事であり、もはや概念レベルで決定事項となっているものです。これがデッドラインとなり、まどかが死んでしまうか、魔女化してしまうかの結末をほむらは何度も味わったのです。

 さて、マギアレコードはどうなのかというと、時間遡行を繰り返したほむら本人も知らない自分の変化がある時間軸だったのです。ほむらにとって魔女化を仲間に伝えるという過去はすでに経験しているはずなのに、伝えない自分が、マギアレコードにはいたのです。

 この原因はいろはが近道をして小石を蹴ったことということになります。このことからわかることは、時間軸の改変が生じてしまっていることです。これはほむらが経験したイレギュラーの中でも異例のことです。
 なぜなら、ほむら自信、この改変を経験したことがないからです。

・概念さえも知らない改変


 魔法少女まどか☆マギカで行われたすべての時間軸に及ぶ改変は、魔女がいた世界自体を変えるものであり、本来であればほむらがまどかと出会って魔法少女になったという事実自体がなかったことになります。これをほむらは忘れないでいられました。実際、これは概念にとってイレギュラーな出来事であり、そこから生じたあり得るはずのないインキュベーターによる魔女化の瞬間の観測という出来事が生じ、女神様でも干渉できない『暁美ほむらの叛逆』が発生してしまいました。

 このように、魔法少女まどか☆マギカでも些細なことから大きな事件が発生してしまうことが示唆されていました。つまり、バタフライエフェクトです。
 ほむらが「魔女化した世界があったことをキュゥべえに伝えてしまったこと」という小さなことから、ほむらが女神様から鹿目まどかという概念を抜き取ってしまい、さらに改変が行われてしまうという大きな出来事が発生したのです。
 実はこの改変、すべての時間軸に作用したという確証はなく、悪魔ほむらが誕生した時間軸の世界だけが改変されたと考えることができるのです。
 つまり、ひとつのレコードだけで改変が行われたのはマギアレコードが初めてではないということです。

 叛逆の物語でバタフライエフェクトが生じた原因は「暁美ほむらが魔女化した世界があったことをキュゥべえに伝えてしまったこと」です。

 さて、叛逆の物語で生じたバタフライエフェクトは「ほむらが魔女化する世界を覚えていた」ことから生じたものです。これに対してマギアレコードで生じたバタフライエフェクト 「いろはが近道をして小石を蹴った」こと自体が生じてしまった理由が不明なのです。

 何事も原因があってこその結果です。それが因果です。

 何が言いたいのかというと、いろはが小石を蹴ってしまう因果関係が成立していないのです。
 女神様による観測によると、いろはが近道をする時間軸は存在しました。しかし、そのどこにも小石を蹴るという出来事はありませんでした。たった一つのレコードでのみ、いろはが近道をして小石を蹴ったのです。しかも小石を蹴ったのが、ほむらが時間遡行してくる前です。
 過ぎ去ったはずの時間軸で上書きするようにバタフライエフェクトが起きてしまうということは、その時間軸へ何らかの力が働かない限りあり得ないことなのです。

 バタフライエフェクトとは違った理由で因果が乱れる例として、光速を超える現象が発生するというものがあります。特殊相対性理論によると、光速を超えるものは存在しないという概念が存在します。この概念を覆してしまう、つまり光速を超えてしまう出来事が起きた場合、因果が乱れたと表現されることがあります。

 つまり、因果にも観測できないことが、マギアレコードでは発生したのです。

・因果を操る魔法少女


 これまでに見てきた神浜市に集まった因果はいろはが近道をして小石を蹴ったことによるあり得ない未来の先にあったと確認できました。また、今回生じた改変、叛逆の物語の改変を通して、レコードが改変される際にそれへ女神様はあり得たかもしれない宇宙として観測できないことがわかりました。

 概念さえもとらえられないような出来事は、光速を超えてしまうような出来事か、または因果自体に囚われない存在でなければ起こすことができません。
 因果にとらわれない存在というのは、女神様となったまどかか、円環の理に導かれた魔法少女しかいません。根本的に因果を外れてしまうと因果への干渉が女神様を通さなければ叶わないため、これはあり得ない話です。

 ここで仮説として、概念にもとらえることができない魔法少女がいることを考えます。この魔法少女を「カース」と呼称します。
 もしカースが存在した場合、これまでに起きた因果が乱れるすべての理由が説明できます。

いろはが小石を蹴ったのは、カースがあるはずのない小石を置き、これによっていろはがキュゥべえと出会うことができたのです。

灯花の叔父の部屋に「魔法少女 その希望と絶望」を置いたことで灯花がキュゥべえと出会うことができたのです。

カースという悪意が作用したことでマギウスが結成され、非人道的な方法で魔法少女の解放へと向けた計画がすすめられたのです。

・カースがみたまへ魔力の調整術を教えたことで後の調整屋が誕生し、神浜市での魔法少女生存率が高くなりました。

・カースが催眠の魔法を使用し、昏倒事件といううわさを流したことでアザレア組を神浜へ滞在させることができたのです。

 このように、かなり乱暴な仮説が並ぶことにはなりますが、謎になっている部分がすべてカースによる仕業だと仮定することが可能なのです。
 すべての原因、それがカースなのです。
 ここまで因果を狂わせてしまうほどの存在となれば、因果を操る魔法少女といっても過言ではないでしょう。


 いまだに残り続けるマギアレコードの始まりの謎。
 これが「偶然」という言葉で片付けられないことを祈るばかりです。

まとめ

神浜市へ膨大な因果が集まり始めたのは、概念さえも観測できない存在

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です