見滝原で出会った元黒羽根の子 黒さんに連れられて私と巴さん、
「なぎさちゃん、魔法少女だったんですね」
「この指輪に気づかないなんて、
「うぐっ」
「黒さん、緊急事態の詳細を教えてくれるかしら」
黒さんから伝えられたのは、シェアハウスしている友達が、
とっさに電話できたのが黒さんだけだったらしく、
「電話が通じてるってことは、
「なんでですか?」
「魔女の結界の中では電波が通じないのよ。
「じゃあ、襲ってくる黒い存在って」
「神浜の外から来た魔法少女、かもしれないわね」
「あのSNSで話題に上がった、外から来た魔法少女、なのかな」
鹿目さんがいろはさんへ連絡したときには特にそんな話題はなかっ
やっぱり、今のままじゃ神浜の最新状況を知ることが出来ない。
急ぎたい気持ちとは違い、
駅のホームを出て10分ほど北側に進んだ裏路地に黒さんのお友達
「欄さん!大丈夫ですか!」
「黒、来てくれたんだね。それに、巴マミと暁美ほむら!?」
「事情は後で話すわ。状況を教えてもらえるかしら」
欄と呼ばれている魔法少女の腕の中には、傷だらけになった1人の魔法
「
「その黒い存在って、何」
話していると急激に魔力の反応が二つ迫ってきました。
その魔力の反応は、まさしく
「出た。右側のやつが襲ってきたやつだよ。
「でもこの反応って」
「魔法少女」
見た目は黒いオーラを纏った感じで、
顔はとても苦しそうで、
左側の1人が左手を高々と上げると腕はみるみるうちに大きくなり
目を開くと同時に周囲には大きな衝撃が走りました。
「何よあれ」
「この魔力の迫力、まさかドッペル」
腕が伸びてきて、
「黒さん!」
黒さんは苦しそうにしていましたが、再び立ち上がりました。
「この、返してよ!」
そういきなり黒さんが言うと、
その先にあったのは黒さんがアラカル亭で買ったお菓子の袋でした
「黒さん迂闊よ!」
手のドッペルはそのまま鎖を掴んで黒さんを放り投げようとしまし
「黒!鎖を切れ!」
黒さんは欄さんの指示通りに鎖を手放したことで地面に叩きつけら
隣のもう1人の黒い魔法少女はと言うと頭を抱えながら苦しみ、
私はとっさに時間停止を行いましたが、
足止めを考慮して足を不自由にさせるよう拳銃を撃ち込み、
狙い通りに2発の弾丸は2人それぞれの太ももを貫通しました。2人はその場でもがき続けていました。
その瞬間に巴さんがリボンで拘束しようとしますが、
「欄さん!」
「見つけたぞ食い物泥棒!」
見慣れた赤い鎖連なる矢先が手のドッペルを貫きました。
声のする方向を見ると、
「マミさんにほむら?!こんなとこで何を。
「私だって聞きたいわよ。こっちは拘束するのに手一杯だけど、
「気をつけて!こいつらは何度もドッペルを出すよ!」
そう欄さんが言っていると、
「そういうことか。どうりで攻撃加えてもきりがねぇわけだ」
「鹿目さん、いったい何があったの」
「私たちは、神浜で買い物をしていただけなんだけど、
「
「人のこと言えないと思うんですけど」
「うるさい!とにかく大人しくしやがれ!」
杏子さんは激しく槍で突き刺したり、
激しく攻撃はしているものの、
相手が再びドッペルを引っ込める頃には二つの足で立ち上がってい
両腿にはしっかりと銃弾の跡が残っているのに、
そして再び、ドッペルを出します。
「きりがない。もう、ソウルジェム自体を壊すしか」
「だめよ!殺してしまうのは一番だめよ!」
「んじゃどうすればいいんですか!こいつ、
ドッペルを出し続ける上に傷による痛みを顧みずに襲いかかってく
そんな正常じゃない状態を目前にして、
「ならば私が動きを止めます」
そう言って黒さんは白羽根が使用していた光る長剣を手のドッペル
「よし!」
しかし左手がフリーになっていた黒い魔法少女はドッペルを出して
「黒!」
「黒さん!」
黒さんはとっさの出来事で身動きができていませんでした。
「ばっっかやっっろう!!!!」
赤い槍は伸びてドッペルを貫くと同時に胸元で黒く輝いていたソウ
そのまま黒い魔法少女の変身は解け、
「なによ、これ」
巴さんが怯むとリボンの拘束が緩んで拘束していた獣の姿をした魔
「マミさん!」
すると、
「巴さん!すぐ拘束を行ってください!」
声の通りに巴さんは再び黒い魔法少女を拘束しました。
声の主人はかつて巴さんを調整屋へ運ぶ際に一緒だった魔法少女と
「まどかさん?!こんなとこで会うなんて」
「かこちゃん!?どうしてここに」
「私、チームで行動していただけですよ」
「ほむら、久しいナ。元気にしてたカ?」
「はい、美雨さんも元気そうで何よりです」
「あら、面識のある方が多いようですね。それよりも」
拘束された黒い魔法少女はなおも暴れていて、
「常盤さん、これはどういうことですか。
「ええ、おかしいことです。
常盤さんが振り向いた先には魔法少女だったものがいました。
「あなたが、彼女を?」
「だったらなんだ、
黒さんは腰を抜かして座り込んでいました。
「いいえ、正しい判断だったと思います。
「ふんっ」
「ななか、この暴れてる子はどうする」
「気絶も苦痛も、
そう言って常盤さんが黒い魔法少女のソウルジェムへ手を伸ばしま
常盤さんは慌てて手を引っ込めてしまいました。
「ななかさん!」
「大丈夫です。少し激痛が走っただけです」
常盤さんは一息つくと刀を抜きました。
「ななかさん?!」
「お覚悟を」
そう言うと、
魔法少女姿が解けた後の少女の姿に、
「このローブって、マギウスの翼」
「どういうこと、まさかまたマギウスが何かやり始めたんじゃ」
「あのガキどもが何かやり出したってか」
「杏子ちゃん、マミさん、決めつけは良くないよ」
「その通りです。現在マギウスの翼も、
「それじゃあ、この黒い魔法少女はいったい」
「なにも分からずです。
「こいつらみたいのが、人を襲っていたらどうするのさ」
「その時は、人気のない場所へ誘導して逃げるのが無難です」
「それが無理なら」
「無理でもやってください。それとも、
美樹さんは黙ってしまいました。
黒い魔法少女を止めることは、ソウルジェムを壊すことだけ。
原因も、誰の仕業なのかもはっきりしません。
「私はこの件を神浜マギアユニオンへ持ち帰ります。私たちだけでは手に負えません。
私が魔法少女を殺したことについてはどうとも伝えていいですが、
「別に気にしちゃいねぇよ」
「では私たちは行きます。死体はそのままで構いません」
「まどかさん、また」
「うん…」
常盤さんたちはこの場を去っていきました。
私たちは場所を移動して、黒さんたちは家へと戻るとのことです。
私は黒さんへ自分の分のチョコレートを手渡しました。
「ほむら、これはあなたのでしょ」
「黒さんのお菓子取られちゃったし、
恐る恐る、黒さんは私の手からチョコレートを受け取りました。
「ありがとう、ほむら。またどこかで会おうね!」
そう挨拶を交わすと黒さんは欄さんと一緒に傷ついた仲間を抱えて
「さて、私は気分を晴らすために食い物屋にでも行こうかな」
「ならなぎさも一緒するのです」
「なんだ、お前もついてきてたのか」
「最初からいたのです」
「それじゃあ、
「「サンセー!」」
「うぉい勝手に決めるなよ」
「いいじゃんいいじゃん!杏子の分は私が出してあげるからさ」
「ち、なら仕方ねぇ」
「ちょろいのです」
「んあ??」
そう佐倉さんとなぎさちゃんが口喧嘩をしながら私たちは風見野へ
今回体験した黒い魔法少女との遭遇今まで巡ってきたどの時間軸でも体験したことがない対処が難し
殺すのは簡単。
でも、本当にそんな方法でいいのかが、
しかし、一つだけ確かなことは言えます。
鹿目さんを襲うというのであれば、
容赦はしない。
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