いつからでしょうか。
私はよく、夢を見るようになっていました。
あの時の、
「あたしはあんたの反対側にいるんだよ。
でもね・・・いずれこっちに来る」
サラサハンナ
マギウスの翼の一件で忘れたかと思いましたが、
「ホント、面白いことが絶えないね、この街は」
「失せなさい。今頃何をしにきたのですか」
「なーんか魔法少女って成仏できないみたいでさ、
ワルプルギスの夜ってやつが倒された時はくっそつまらねって思っ
黒いオーラの魔法少女!
人間ぶっ殺したくなるとか超楽しいことになってるじゃない!」
「・・・」
「まああんた達に協力する気はないんだけどさ。
「なぜそうと言えるのですか」
「でももしかしたら“こっち側”になっちゃってるかもねぇ、
アハハハハハッ!」
私は頭にまとわりつくような声を振り払いました。
それと同時に目を覚ましたのですが、目覚めの気分は最悪でした。
今日は沢山の魔法少女が集まる大きな会議が行われる日でしたが、
探す当てがあるからです。
私は1日をかこさんの探索に当てることとしました。
忘れもしない朝のニュース。
かこさんのご両親が殺されたこと、
しかしかこさんは魔法少女で魔女の仕業だとしてもあのような結果
あり得ることとしては、シオリさん達が手を出すこと。
私はその可能性を考えながら町中を回りました。
この情報を集めているうちにやちよさんからは会議が無事に終わっ
感触は良好。
明日は平日で普通ならば皆さん学校へ行く日となるため致し方あり
もちろん我々の捜索も明日の夕方から再開することとなりました。
しかし一度各々が集めた情報を整理するために再び集まりました。
「かこさんの足取りは掴めなかったようですが、
「うん、
「きっとそれ、南や東も同じ。蒼海幤に付き纏っていたゴロツキ、
「急に増えたとなると同一の要因であることを疑いますが、
「流石にわからないよ。わかるのは死体が見つかるまで2、3日
いつもであれば魔女の仕業と考えることはできますが。
「ななかはどうだた」
「かこさんの古本屋周辺で話を聞いたのですが、
近所の人が何事かとかこさんのご両親に聞くと、
男はその後警察に捕まったそうですが、
「じゃあ、
「まさか1人で挑んで」
「かこさんはそこまでやわじゃありません。
解散した後も私はあらゆる可能性を模索しました。
かこさんのご両親が殺されたことと神浜中で起こっている殺人事件
残念ながら現在は魔女以外に黒いオーラの魔法少女が該当します。
魔女であれば魔力の痕跡が残るはずですが、2人ともにそれはない
黒いオーラの魔法少女であれば忍ぶことを知らないうえに無差別に
だとすると、犯行を行なったのは複数の人間、
そういえば人を殺すことを躊躇しない方達に心当たりがありますね
憶測で疑うのは良くありません。
明日は路地裏や人目のつかない場所を捜索することにしましょう。
彼女達のアジトへの襲撃は、
「如何して1人に固執するんだい?
手段として利用してきたことは認めましょう。
仲間を助けるために行動しているのです。
「らしくないねぇ。
あなたには関係ありません。
「焦ったいね。素直に言えばいいじゃないか、
死してなお私に固執するあなたに対して理解に苦しみます。
「アハハハハハッ
私はあんたが作り出した幻影だよ。
楽しみだねぇ、あの子、もうこっち側になっちゃってるかもねぇ。
アハハハハハッ!!」
私は今回の件に対して冷静な判断よりも直感で行動していたのかも
更紗帆奈の幻影が、
なぜ今になって、彼女が。
放課後になった頃には刃物のようなもので殺される変事件は報道に
現在一番新しい死亡者情報は新西区に集中していることもあり、
曲がりくねっている路地裏の一角、そこには2人の女子高生がいま
そのうちの1人は友人の写真を持って訪ねていました。
「知ってるよ、その子。
「その話、詳しく教えて!」
「いやいやいや、あんた蒼海幤のメンバーだろう?
「それは、
「そうそう!その中華っぽい名前のすごい強い子。
1人の少女が指を鳴らすとどこに隠れていたのかわからない柄の悪
「やめて、そんなことをしている場合じゃないの!」
「
男たちは写真を持っていた少女を壁に打ち付け、腹に対して2、3
殴られた少女はその場に跪いてしまい、そのままもう1人の男が顔
「ハンゴロシで済ましとけよ、
「生きてないと俺らも楽しめないしな!」
ゲラゲラと笑う少女と男たち。
しかしここは表通りまでは声もほとんど届かない場所で、
「そこの女の子が何をしたというのですか」
誰も来ないはずの路地裏へ黒いフードつきのパーカーを着た少女が
「お嬢ちゃん、タイミング悪いとこだったな。
そう言って手を出してきた男は長柄の槍のようなもので貫かれ、
「ヒトは誰も彼も希望を与えるほどじゃない人ばかりですね」
「なんだてメェ!お前らチャカ使っちまえ!」
「お、おう!」
男たちは忍ばせていた銃器を手に取りますが、
「貴女は」
「私にはもう、構わないでください」
暴行を受けていた少女は黒いフードの少女に気絶させられ、
鉄の匂いが充満するその場には3人の魔法少女が現れます。
「やっと見つけましたよ、かこさん」
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