私達は神浜への移動中にアンチマギアプログラムのことを街頭のテ
「やちよさん、この内容って」
「世界が魔法少女を見る目を変えてしまう。しかも最悪な方向へ」
神浜へ向かう足取りは早くなり、
魔法少女ではない子達を庇いながら戦うのは困難であり、
とはいえ、
魔法が効かない相手が神浜にもきているのだということを思うと、
神浜へ到着すると神浜は兵士に囲まれてはおらず、
私達が最初に顔を合わせた魔法少女は眞尾ひみかさんでした。
「いろはさんにやちよさん!いやぁ無事でよかった!
ん?後ろにいるのは?」
「あの、神浜ではなにかなかった?」
「ええ、いろはさんがいなくなってから色々ありましたよ。
でも大丈夫です!少なくとも今は安全です!」
ひみかさんの話を聞いている最中、
しかしその見慣れた顔が少ないような。
「ひみかさん、あの魔法少女達って」
「ああ、いろはさんも知ってると思いますがプロミスドブラッドって名乗ってるグループですよ。
いろはさんがいなくなった後にういちゃんをさらおうとしてきたんで
「ういを?!」
「でも安心してください。
ういちゃん達は里見さん達が匿ってるようなので無事です」
「よかった」
私は少しプロミスドブラッドに状況を聞きたいと思いました。
でも今はさつきさん達を案内しないといけないし。
私はやちよさんの方へ向き直りました。
「やちよさん、
私はプロミスドブラッドの子達に聞きたいことがあるんです」
「出発する前にあれだけ煽ってきたグループよ。
いろは一人を行かせるわけには」
「大丈夫ですよ。
あれ以来この街の見張り能力は向上していますから。
安心してください」
目から光がなくなったひみかさんからそうつたえられました。
「わかったわ。
いろは、無理をしちゃダメよ」
「はい」
さつきさん達のことはやちよさんにまかせ、
「ちょっといいでしょうか」
「環いろは!戻ってきていたのか」
「ついさっきですけどね。
結菜さん達の姿がないようですが」
「お前に教える必要はn」
「結菜達なら二木市に戻ったよ。仲間がまだ二木市にいるからね」
「それって、あの全国放送が行われる前に、ですか」
「ええ、そうよ」
「ちょっとさくや、何普通に教えちゃってるの」
「私たちじゃ今以上にどうしようもできないでしょ」
きっとあの兵士達が神浜へ来たと同様に二木市にも現れていたのだ
あの兵士達が現れてからしばらく経つのに神浜に避難してきていな
それとも。
「プロミスドブラッドのみなさんは二木市に思い入れはありますか。
なければすぐに神浜へ避難してもいいと思いますが」
「地元に思い入れがないわけがないだろ!
あそこには楽しい記憶も、辛い記憶もあるんだ。
「それで、今の生存よりも地元愛を優先して捕まるのを待つのが、
「あんた、言わせておけば、
ふざけんじゃないわよ!」
「私は多くの魔法少女を助けたい。
でも、死にたいと思ってる子を無理やり生かそうとは思いません。
教えてください。今結菜さん達は生きようとしてるのですか!」
そういうと一人の魔法少女が近づいてきました。
「確かに結菜さんなら二木市で命を落とそうとか考えかねないっす」
その魔法少女は二木市があるであろう方向へ向いて話を続けました
「でも、少なくともひかるは結菜さん達を死なせたくないっす。
こんな時に、死ぬ必要なんてないっすからね」
「助けに行きませんか。私達で」
私がそういうとプロミスドブラッドの魔法少女達は驚いてこっちを見ました。
「いいの?
そんな私たちを助けようっていうの?」
「もちろんですよ。
「お人好しすぎるんじゃないか、環いろはさん。
でも気持ちはありがたいよ」
「では早く向かいましょう!早いだけいいですから」
「ちょっと待て、今の流れで行くことになったのか、
さくや、私達が命じられたのは神浜の偵察だ。
「だから危険だとわかっている結奈達を助けに行かないって?
それは違うでしょ」
「それは、そうだけど」
プロミスドブラッドのメンバーが話し合っている間、
[聞こえますか]
[いろはさん?!プロミスドブラッドと接触して平気ですか!]
[うん、大丈夫。
やちよさん達に伝えてください。
私はプロミスドブラッドと共に二木市へ行って魔法少女を助けに行
[ええ…ええ?!]
[お願いしますね]
[ちょ、いろはさん!]
私は一方的にテレパシーを切りました。
「ついてきてくれるのはあなただけ?
まあ、あれだけのことをやったら当然か」
「必ず力になります。
案内してください、結奈さん達のいる場所へ!」
「なんか楽しそうなことを企んでるじゃないか。
そう言い寄ってきたのは私たちをずっと見ていた魔法少女達の一部
「三重崎の方達、ですよね」
「そうそう!覚えててくれて嬉しいよ。
二木市の奴らを助けに行くんだろ?
だったら手伝わせてくれ」
「三重崎のあなた達とは交流はなかったはずだけど?」
「そんな冷たいことを言うな。
それに、あの火炎放射器使うやつと戦いたいと思っていたんだ。
一戦も交えずにいなくなられるのはちと寂しいと思ってね」
「あんた達なりの思惑はあるってことだね」
「手数は多い方がいい。それに、
どうだ、連れていってくれないか」
「ありがとうございます。
あの、お名前を伺っても」
「私の名前だけ覚えてくれればいいよ。
咲(さえき)って名前だ。よろしく。
早速だが妙案があるんだ。ついてきてくれるか?」
私達は咲さん達についていき、
そして咲さん達は一両の貨物車をいじり始めました。
その様子を見ていたプロミスドブラッドの一人が咲さんへ話しかけ
「あんた達まさか電車使用して助けに行こうとか考えているわけ?
「そうだがどうした。
ただでさえ包囲されているかもしれない二木市だ。
大人数をスピーディに運搬できるのは車両ぐらいだ。
ちょうど線路がつながってるわけだし、使わない手はないだろう」
「いやいやいや、
「イノッチが運転できる。
ああ、イノッチはあいつのことだよ」
「よろしく~」
機関部をいじっている子が陽気にこちらへ手を振ってきました。彼女がイノッチさんなのでしょう。
「とんでもない奴らだ」
「ほら、
「何に使うんですか」
「魔法が効かない相手への対抗策さ」
電車の準備が進んでいき、コンテナが3両つながった5両編成の貨
私達はコンテナ部分へ乗り込み、
レールの切り替えはイノッチさんが銃で行い、
思わぬ寄り道をすることとなりましたが、
ういには、それまで待ってもらうことにします。
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