神浜市内は環ういとワルプルガを求めて無用な争いが続いていた。
その様子にうんざりした里見灯花がシェルター内に用意した部屋へ
隠された直後は既に誰かが連れ去ったと騒動になったが、
「あなた達が争いばかりしかしないから、
さっさとやめなよ、そんな非生産的な行為」
そんな発言があったすぐの頃は激昂して里見灯花を殺そうと動いた
神浜市内の動きが変わっていく中、
日継カレンが生きていたこと
人類に反抗しようとする魔法少女の集団
いずれ魔法少女にとって不利益な出来事が起こること
驚くことばかりで私には情報を整理する必要があった。
そう悩んでいる時、ふと黒がある話題を出した。
「魔法少女だけで生活していくっていっても、
「そうだよね、
外の様子を知ること。
そういえばかこさんからはいずれ神浜の外へ出てやるべきことがで
今後のことを考えると、みんなに手伝ってもらった方がいい。
そう思い立ってルームシェアしているみんなにかこさんから聞いた
みんなキョトンとした顔をしていた中でカオリが意見を出してきた
「あの、
SNSを使えた方がいいですし、テレビとか見れたらいいなって」
「電力関係は今でも問題だな。
「いろはさんは今不在ですし、誰に頼んだらいいんでしょう」
「・・・悩んで動かないよりは思いつく限り行動した方がいい。
行動方針が決まったところでカオリには3人連れて神浜市周辺のパ
みふゆさんの行方を聞いて回っているとみふゆさんは竜真館でひな
竜真館は修復作業がされていると聞いてはいたが、
私は2人に会いにくるとは意外だと驚かれながらも気にせず里見灯
「
「ああいうのは大きな会社が管理している物で、大規模にSNSを
「あの子ならすぐ解決できるでしょうが、
「みふゆさんの話でも聞いてくれないのですか」
「聞いてくれていたら、
まあ、話はしてみましょうか。なぜ必要なのかは、
「わかりました」
みふゆさんとの話がひと段落するとひなのさんが話しかけてきまし
「おまえ最近は夏目かこと一緒に行動しているみたいだが、
「どうでしょうかね。
一緒にいれば有益な存在だとわかったからついていっているだけで
「おまえは忙しいことを嫌うやつじゃなかったか?」
「今だってそうですよ。今後忙しくならないために、
私達はみふゆさんと里見灯花がいるという電波望遠鏡跡地に来まし
電波望遠鏡跡地には里見灯花に柊ねむ、
「灯花、少しお話があるのですがいいですか?」
「なに?
私は里見灯花へ要件を説明した。
「実は神浜市内でかつてのようにSNSで情報のやり取りをできる
なのでまずは発電機がある場所を教えてもらえないでしょうか」
「発電機?
それに外部の電波を拾って情報を入手するのは今私達が現在進行形
「それ、みんなが扱えるようにってことですか?」
「そんなわけないじゃん。私達のためだよ」
まあ知っていた。環姉妹以外にはなんの配慮も考えていないのは。
「宮尾達はなぜここにいる?」
「ぼくは罪滅ぼしのため。
それに、
「わ、わたしはただの付き添いで」
なるほどな。修理だけならば宮尾に任せる方法もあるか。
さて、里見灯花の方だが。
「
2人で考えるよりはみんなで考える方がいいと思いますよ」
「・・・何か情報共有しないといけない理由があるの?
専用のSNS作ったところでメンテナンスするのは私でしょ?
あの話をすれば考え直してくれるだろうか。
今は即答できないな。
わたしはみふゆさんにテレパシーで伝えた。
[出直させてください。ちょっと情報を集める必要が出ました]
[わかりました]
「邪魔してすみません。出直させてもらいます」
「じゃあ暇ならそっちで発電機の問題を解決しておいて?
解決したら教えてよ」
「暇があったらですけどね」
「みふゆはいつだって暇でしょ」
「あのですね・・・」
私は別れ際にみふゆさんに質問をされました。
「最近、
「話には聞いています」
「
「はい」
知っている事実は確かにある。
私はかこさんを見つけ出して仲間に事実を伝えたことを除いて今日
「彼女達に協力してもらえるよう、事実を伝えないか?
彼女達の協力を受けるのとそうではないのとでは状況が大きく変わ
「
・・・カレンさんに聞いてみます。少し時間をください」
そういわれてから2日後、
突然テレビが使えるようになったことに多くの魔法少女は驚いてい
かこさんにそう聞くと
「ちょっと失礼します」
そう言われると突然映像が目の前で映ったかのような感覚に襲われ
[あの3人組のうちの1人か。それは私自ら会いに行った方が早いかもな]
[カレンさん自らがですか。
ややこしい事態にならなければいいのですが。
[おや、珍しい顔と喋っているじゃないか]
[ミアラが来るとは珍しいじゃないか。今日はどうした]
ここで場面が変わり、ミアラという人物はいなくなっていた。
[したっけいくとするか]
そういうと日継カレンはかこさんの腕を掴んだかと思うとあっとい
[い、いったいどうやって]
[種明かしは別の機会だ。
場面が変わり、里見灯花と日継カレンとで口論が起きていた。
[あなたのせいでういが変わっちゃったんでしょ?!
[
まさかおまえ達には解決できないとでも言いたいのか]
[あなたね!]
[やめましょう!
再び場面が変わり、
[大体事情は把握したよ。
電波を拾ってテレビを見られる環境を作るのはいいけど、SNSの
お姉様に頼まれない限りあんな面倒なものの管理はごめんだよ]
[やれやれ。
その方が新しい発見がありそうだからね]
[くふふ。思いっきり驚かせてあげるんだから]
[これでいいだろう、夏目かこ]
そこで映像は終わった。
どうやら何分もみていたような映像は現実では数秒の出来事になる
「いまのはいったい」
「頭痛とかしないですか?
実はイメージの共有というものを教わっていて、
なんてとんでもないことを。
便利なのはわかるが、いや、私も覚えた方が今後楽なのか?
「かこさん、この技って」
そう話している時、黒からテレパシーが飛んできた。
[欄さん!急いで竜真館へ来てください!
テレビで魔法少女の話が!]
そう聞いて私はかこさんと一緒に竜真館へと急いだ。
たくさんの魔法少女が取り囲む中、
「なるほど、これが人へ抵抗する理由ですか」
世界が魔法少女にとって生きづらい世界となってしまうことを日継
そんな話を聞かされて事前に行動したからこそ、
きっといつも以上に神浜周辺を警戒する必要は出てくるだろうが、
そう考えると、
「もっと大変なことになるんだろうな、やれやれ」
これはついでだが、いずれやろうとしていたことだ。
米軍基地への攻撃合図
これを伝える適役は、
宝崎市と呼ばれる神浜市の隣町。
ここには魔法少女を世間に広めようとした人間が住んでいた家があ
どこに住んでいるのか探していると夜になってしまったが、
「里見・・・か。なんでまた天才と同じ苗字の家に」
そう呟いていると、家の中から慌ただしく出てきた魔法少女と、
「那由多様、
「ええ、神浜市が大災害に見舞われた後に神浜市へ行きましたが、
だから…ってどうしましたのラビさん」
「あなた、なぜここに」
ラビと呼ばれる魔法少女と那由多という魔法少女はそれぞれ違った
那由多はキョトンとした顔を向けていて、
「取り込み中だったかな?ちょっと用があるんだが」
「・・・那由多様、家の中で待っていてもらえますか」
「えっ!あ・・・はい」
那由多に聞き耳を立てられていると知っている状況で、
「あの時以来でしょうか。ピュエラケアのメンバーと、
「黙ってみていればいいだけだった話だ。変に庇うから2人も仲間を失
「いずれ死ぬ運命とはいえ、あの別れ方は望んだ物ではない。
なぜ今になって現れたの」
「確認のためさ。
まだお前は、魔法少女は救われないと諦め続けているのか」
「・・・魔法少女がいくら争ったところで、
そう宇宙の法則が決まっているのだから」
氷室ラビ
一度は魔法少女と人が共存することを目指したものの、
その過程や結果を経て氷室ラビとその仲間は魔法少女の未来に諦め
でもどこかで「もしかしたら」という諦めきれない気持ちもある。
失礼だが、中途半端という言葉が当てはまるか。
「その謎の力へ抗えるよう、動く気はないか?」
「今更何をするというの。
神浜市から人が消えたところで、
「人類に魔法少女が争い、人類中心の世界を破壊する。
その前段階としてお前には情報伝達役を担って欲しい」
「断るわ。私は傍観することしか」
私はラビがつけている指輪に向けて刃を向けた。
「そんなに希望を抱けないというならば、
「そこまでですわ!」
ずっと立ち聞きしていた那由多が魔法少女姿で私に武器を向けて現
「こいつはあらゆることを諦めかけている。
それを知って出てきたのか」
「私は何も知りませんわ。
ただ知っているのは、ラビさんが大事な家族だということだけ。
家族を傷つけられようとする現場を黙ってみているわけにはいきま
「では、私がこいつに頼もうとしたことを里見那由多、
引き受けないならば、大事な家族とはさよならだ」
「いいでしょう!私が引き受けます」
「ちょっと那由多様!」
私は刃をしまって那由多の方へ向き直った。
「ではまずは住処を神浜市へ移動してくれないか。
「もともと神浜市へは行こうとしてはいましたが、
「いや、時期が来たらこの魔法石から出る指示に従って夏目かこ、
そう言って私は通信用の魔法石を那由多へと渡した。
「そいつはこちらから一方的にしか通信できないものだ。
「他に気をつけるべきことはありますか」
「そうだな。死ぬんじゃないってことかな。
時期が来るまでに死んでもらうと頼んだ意味がないからね」
「それだけ、ですか」
「したっけ、頼んだよ」
私は立ち去る前に氷室ラビの方を見た。
「一人で勝手に諦めるのはいいが、
そいつを置いていくような行為が正しいのかは、
さて、せっかく日本の土地まで来ているんだ。
戻るのはオーストラリアの隠れ家でいいか。
私はフィラデルフィアのコイルを使用してその場を後にした。
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