いろはさん達が神浜を発ってから1週間程度が過ぎようとしていま
神浜周辺では私たちが中心となってあらゆる人間が侵入しないよう神浜の周囲を偵察して回っています。
もし内部へ来るようなそぶりがあれば、容赦なく危害を加える。
そうして、神浜内に人間が入り込まないように努めてきました。
しかし神浜内部はというと。
1週間でういちゃんの側にいるワルプルガさんを狙った戦いが何
いろはさん達が神浜を発った後、
ういちゃんの周囲には誰かしらういちゃんを守るよう他の魔法少女
ういちゃんとワルプルガさんが滞在していたみかづき荘へ二木市の
しかし、
「あなた達、どうしてそこまで強硬手段に出るのよ!」
「神浜のお前たちに怒りをぶつけないと気が済まないんだよ!」
「お前たち意味わからないよ、まじで!」
遠くから戦況を眺めていると、
二木市の魔法少女達は戦いを楽しんでいました。
それに釣られるように、
ういちゃん達を連れ去ることが口実となって争うきっかけが作られ
この戦いに無関係で好戦的な魔法少女も混ざるようになってきまし
幸いにもいまだに死者はいません。戦うよりも優先すべきことはあるというのに、みんな何をやっているのか。
ういちゃん達にはひなのさん達がなんとか説得して、
ういちゃん達に危害が加わることは無くなったと思いますが、
それとは別に気になることが。
「果てなしのミラーズから見知らぬ魔法少女が?」
「実際に見に行ってみたけど、
結界内のコピーが外に出てきた、なんて考えたくはないけど」
「調べる必要はありそうよ」
見知らぬ魔法少女が増えてその調査をしていると、ミラーズから出てきていることが判明しました。
もちろん直接神浜の外からやってきた魔法少女もいますが、葉月さんがミラーズから出てくる魔法少女を目撃したのです。
私はミラーズで何が起きているのか把握するために葉月さん、このはさん、
訪ねる対象の魔法少女は5人組で、
「戦う気はありません。
あなた達がどこからきたか教えてもらえませんか」
相手は難しそうな顔をして答えてくれませんでした。
相手の顔立ちは中東の番組で見たことがある外人。
もしかしてと思い、テレパシーで再度呼びかけました。
[あなた達がどこからきたか教えてもらえませんか]
[うわ!て、テレパシーで話しかけてきた。その手があったか]
相手は言葉が通じる方法を目の当たりにして勝手に盛り上がってい
[あのう]
[ああ、どこからきたかでしたっけ。
私達はアフガニスタンから来ていて、
[聞いたって、誰からですか]
[具体的な組織名はないようですが、
[
[傭兵…]
もっと話を聞いてみると、
戦争地域では珍しいことではなく、
家族が殺されて行き場を失い、生きる希望を失いかけている中、
そして安全な場所を求めると、
「そこでは魔女化せずに生きられる。今よりは平和に暮らせるだろう」
「魔女にならない?!そんな夢みたいなエデンが存在するのか!」
「もう私達、怯えて暮らさなくていいのね!」
そして鏡をくぐり、今に至るとのことです。
突如現れた鏡…
[よければでいいのですが、
[いいけど、向こうには行かない方がいいよ。まあ、そんなに行きたいってんなら案内はしてやるよ]
[ありがとうございます。では、お互いを知るために1人でもいいので名前を教えてくれませんか。
私は夏目かこと言います]
[レイラだ。みんなをまとめている立場だ。
誰かに話しかけようとしてもみんな怖がって話も聞いてくれないん
私達は2日間、レイラさん達へ渡す食料調達に専念しました。
とはいえ拾えるのはコンビニやスーパー跡地に散乱したものくらい
そんな食料調達中にも見慣れない魔法少女がミラーズから出てくる
レイラさん達に十分な食料を渡したことで交渉が成立し、
果てなしのミラーズを10階層ほど進み、コピー達の群れを過ぎると2枚ほど鏡が案内さ
[もう一枚?!来た時は1枚だけだったのに]
[あの、使用した鏡が残っているということは、
[出発する前にも言ったけど、行かない方がいいよ]
そうは言われましたが、私は鏡の中へ脚を踏み入れました。
「かこ?!」
「ちょっと、何やってるの!」
あやめちゃん達の静止しようとする声を顧みず鏡の先へと進むと、
周囲にはわかる範囲で20枚以上の鏡が並んでいました。
私が周囲を見渡すためにその場でじっとしているとこのはさんたち
[ここ、私たちが入ってきた場所と違う]
「freeze!」
声のした方向を向くとそこには見慣れない少女が3人いて1人は銃
私達は武器を構えて相手の様子を伺いました。
3人は顔を見合わせて何かを話し合った後、
[お前達、私の言葉は理解できるか。
理解できるならば武器をしまってこちらに来い]
[武器をしまうことはできません。
[・・・そうか。ならばついてくるだけでいい。
ついてくることさえ拒むならば今ここでお前達を殺すしかなくなる
そう言われて私達は彼女達について行くことにしました。
見知らぬ魔法少女、それに海外の子。
周囲からはたくさんの魔法少女の反応があり、
私達は意識せず空港にあるような金属探知を行うゲートを潜りまし
[ふぅ、どうやら生粋の魔法少女だったようだね。
もしかして、神浜から来たって子いる?]
[私達が、そうですが]
[そうか!ならばこっちに来てくれ。
会わせたい人がいるんだ]
話を聞くと、
[あの鏡の部屋が何なのかって?
世界中で突然出現したという謎の鏡を回収しているうちにあんなに
[あんなに、ミラーズの鏡が。しかも世界中にだなんて]
[そのミラーズとやらは神浜の魔法少女が詳しいんだろ?
カレンに聞いても神浜の魔法少女に聞いた方が早いっていうから全
[…そのカレンさんですが]
「あら、ここに来るのがあなただったとは、
夏目かこさん」
聞き覚えのある方を向くと、
「どうして、生きているの」
しばらくその場が沈黙した後、カレンさんが話し始めました。
「
[そこで、
突然話に入り込んできた魔法少女は左目にモノクルをつけていまし
[割り込むなミシェル、話の途中だ]
変に騒ぎを起こさないために、私はこのはさん達に意識共有を図りました。
[…穏便に対処しましょう。ここは私たちにとってアウェーです]
[そうね。今は相手の話に合わせましょう]
「気になることはたくさんあるけど、貴方達、
「ん?特定の少人数で結界内部の調査を行っている。とはいえ、無闇に結界内へ侵入した調査は控えている」
「なぜ?」
「鏡を破壊されると詰むからだ。
神浜の魔法少女は大元と言える大きな鏡を通して内部と行き来して
消えるものなのかどうかも含めて、私たちには情報が少ない。
このはさん達はミシェルさんへミラーズについての説明を、
そして私は、カレンさんにここがどこなのか話を聞いていました。
「ここは人類に反抗する魔法少女の溜まり場だ」
「人類に反抗?」
「お前達神浜の魔法少女ならば、
「貴方達のせいですけどね」
「あれは必要なことだった。
魔法少女が人類に支配されるような事態が起こる」
「なんですかそれ、誰かの予言ですか」
「いや事実だ」
そんなことがあるのだろうか。
嘘か真かどっちが実現したら大きな被害が被られるかを考えると、
「わかりました。その話、信じてみます」
「理解が早くて助かるよ。
日本にいる魔法少女は皆神浜へ集めておけ。
「詳しくは教えてくれないんですね。
私達は何か協力できないでしょうか」
「そうだね。
北と南にある米軍の駐屯地をとあるタイミングで無力化してくれれ
でも実行にはまだ早い。その時になったら合図を送るから、
「あなたが出てきたら騒ぎになりますよ」
「そんなのわかってる。別の魔法少女さ」
「かこ〜、まだ話してるの?」
どうやらあやめちゃん達の方の話が終わったようで、
[いいかい、
生き残ることに専念しなよ]
そう施設にいる魔法少女から忠告を受けて、来た時と同じメンバーで神浜へ戻りました。
ミラーズから出た後、
[私は仲間に秘密にしておくよ。おしゃべりな奴がいてね、
[そうですか。レイラさん、今回はありがとうございました]
[あんた達の助けになったなら嬉しいよ。後、
「その一言なければいい人なのに」
カレンさんが生きていたこと、
今後起きようとしていること、
私達は思った以上に早くその言葉の意味を知ることになったのです
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