ういがおかしくなったのは、魔女によるものだというのは、
でも、
次に考えるべきは、他人のソウルジェム、
調整屋さんの調整する力はソウルジェムに干渉していたけど、
だから私は、
その存在は。
「魂に干渉できる魔法少女か。心当たりがないわけでは無い」
「ほんとう!?」
「でも神浜からは離れた場所にいる存在だ。なんなら、僕が直接彼女の元へ案内してもいいだろう」
協力に申し出たキュウべぇに対してやちよさんは疑念を持っていました。
「やけに協力的ね。何か企んでいるの?」
「事情が変わってきていてね、
「いったい何があったのやら」
「じゃあ、後日案内をお願いできる?
案内してほしいときに声をかけるから」
「わかった」
まさかキュウべぇから協力するという発言が出るとは思いませんでした。
私たちの知らないところで何かが起こっているようですが、うい
あとは、神浜にいるみんなに説明を行うだけ。
神浜の全体に放送を行う機能は失われており、
肝心のpromisdbloodのメンバーへは私が直接伝えにいき
歓迎はされなかったものの、説明には顔を出してくれると約束してくれました。
夜が明け、
「こんなにたくさんいたなんて」
「いろはさん、緊張、してますよね」
していないと言えば嘘になるけど、
「ううん、大丈夫」
私はみんなの前に出て今後の活動について話を始めました。
その内容を要約すると以下のような内容となります。
現在魔法少女が魔女化しないシステム、
環ういは魔女に取り憑かれている状態で、
しかしその魔女は環ういのソウルジェム内に潜んでいます。
ういのソウルジェムへ干渉し、
少し時間はかかってしまいますが、
自動浄化システム以外にも、
外部の人間へ助けを求めても、
魔法少女だけで生きていくための方法を、
私はリーダーを務めることができる器は持っていません。
だからみなさん私を手伝ってください。私に協力してください!
どうか、お願いします。
話したいことを話し終えると、
「気に入らないな、あんたの意見」
「あなたは」
やちよさんの問いに答えた彼女は、
「私の意見に反論があるのはかまいません。
でも、ういを傷つけるような反論であれば私は許しません」
「変に先読みするんじゃないよ。
それとは別に、なんだよリーダーにふさわしくないって。
リーダー面して語っておいてそんなこと言いだすんじゃねぇ!
そんなことを言うってんなら、リーダーらしい奴がちゃんとリーダーにつくべきじゃねぇか」
「それは私も同意ね」
ツバキさんの話に結菜さんが乗り掛かってきました。
「
リーダーなき組織はただただ統率の取れていない有象無象になりか
結菜さんは話の途中で棍棒を取り出し、
皆がびっくりする中、結菜さんは話を続けます。
「環いろは、前に伝えたわよね?
皆を率いていくことができないなら私が代わりに引き受けると。
なんなら今あなたをここで倒してあげようか?」
「お、リーダー決定戦でもやるのか?
なら私にも参加させてくれよ」
「ちょっとあんた達、そう言う話になってなかったでしょ!」
荒らそうとして騒ごうとする者、
私は周囲の声が聞こえなくなるほどに意識が闇に沈んでいき、
その様子を見て、周囲が一時的に鎮まりかえります。
「なんだ、この力は」
「そうやって争おうとするからリーダーを決めたくないんですよ。
人間はリーダーになることを目的として、
リーダーが決まれば気に食わないと言って、自分がリーダーにふさわ
そんな争いの素になるなら、
誰がリーダーになったって、みんな不満は絶対持つでしょう?
それを押し殺して従っていくなんて人間臭い思考、
わかりませんか?
だからみんなに協力をお願いしているんですよ。
みんなで納得できる形にするために」
結菜さんでもツバキさんでもない他の拘束された魔法少女が叫ぶよ
「全員が納得いく答えなんて話し合っても出るわけないだろ!
何も手伝わない奴が食い物とグリーフシードだけは寄
そんな状態に不満を持たない奴なんていないだろ!
あんたの話すことは理想だけで現実に合ってないんだよ!」
「何も手伝わないという人、
「そうに決まってんだろ!世間見りゃあそうだろ」
私はその魔法少女をキツく締め付けて私の目の前まで寄せ付けまし
そして相手の目を見ながら言いつけました。
「なんで決めつけるんです?
あなたがそういう目に会ってきたというなら、
みんな、あなたが思い込んでいるより優しいですよ」
相手の魔法少女は絶句して何も言いだしませんでした。
私は拘束していた全員を解放し、着込んだドッペルを解除しました。
「私からの話は以上です。
2日後に神浜を出発しようと思うので、
では、よろしくお願いします」
しばらくみんなはその場から動きませんでしたが、
「あの、
「もちいいけど、あそこまだ使う気?」
「私にとって思い入れのある場所です。だから直したいんです」
みんなが今後の話を進めていく中、
そして、不在の間は神浜をお願いしたいと伝えました。
「皆の状況を見守るのは今までと変わらない。喜んで承ろう」
「
それでも西、南、東と管轄を分けますか?」
「確かにもう関係はない。
私は東側を優先に管理したい」
「なら、私は西と南を見て回るとするか。
「そのことなんだけど」
やちよさんは申し訳なさそうな表情をして続きをなかなか話出しま
「七海、環くんの言う通りもう西と東を隔てる理由はない。居てくれた方がありがたいが、私は神浜全体を見守るつもりだ。
七海のやりたいようにすればいい」
「あなた、そんな柔軟な考えができたのね」
「長い付き合いで何を今更」
「なら、私はいろはについていくわ。
十七夜にひなのさん、留守の間はお願いします」
神浜に何かがあった時の舵取り役については話がつき、
しかし、結菜さん達の姿がありませんでした。
いったいどこに行ってしまったの。
私は結菜さん達がいたであろう場所の近くにいた魔法少女へ二木市
「どこへ行ったかはわからないけど、
「そう、ありがとうございます」
あの人と分かりあうのは、ういの問題が解決した後になりそうだ。
私は再度十七夜さんとひなのさんに会って、
あの人はきっと私がいない間もうい狙ってくる。
そういえば、静香ちゃん達は来ていたのだろうか。
「やちよさん、私は静香ちゃん達のところへ行こうと思います」
「そう。じゃあ私も」
やちよさんが話そうとした途中でみふゆさんが近づいてきました。
「やっちゃん、ちょっと相談したいことがあって。
これからのことについてやっちゃんの意見を聞きたくて」
「…わかったわ。ごめんなさい、いろは。ついていけなくて」
「いいえ、大丈夫ですよ」
私は静香ちゃん達の動きが気になったので時女一族が拠点にしてい
水徳寺へと向かう階段まで着いたところで見慣れない魔法少女が声
「いろは殿、本家に用でありますか?」
「…すみません、どこかでお会いしたでしょうか」
「これは失礼。我は三浦旭というであります。
いろは殿のことについては時女本家から伺っているであります」
「あっ、時女一族の方でしたか。
ちょっと静香ちゃん達に今後どうして行きたいのか聞きたくてきた
「そうでありましたか。
今は本家が混乱状態でありまして、静香殿をはじめ、
「そう、ですか」
「なので申し訳ないでありますが、引き返してほしいであります」
静香ちゃん達時女一族は日の本のために活動しているって言ってい
「わかりました」
私はそのまま回れ右をして無意識にみかづき荘への帰路につきまし
とはいえみかづき荘にはういとワルプルガさんがいて、
そういえば、灯花ちゃんの具合はどうなったのだろう。
私は調整屋へ戻る道へと変更しました。
調整屋さんへと向かう道中を眺めていましたが、中央区から離れた場所は建物の損壊はそれほど激しくはなく、少し手入れをすれば再利用が可能なくらいでした。
住むところはともかく、ライフラインはどうすればいいだろう。この辺りはもっと詳しい人に聞かないとわからない。
課題はとても多い。でも頑張らないと。
調整屋に着くと灯花ちゃんは上半身を起こして元気そうにねむちゃ
「灯花ちゃん、もう起きて大丈夫なの?」
「ダメージの回復はまだだけど、
寝たままなんてつまーんないし」
「無理しちゃダメだよ…」
「そうそう、
「シェルター?
神浜市にそんなものあったんだ」
「実はたっくさんあったんだけど、
「
灯花ちゃんとねむちゃんに促されるがままに、
シェルターへ灯花ちゃんも同行しようとしてきたので安静にするよ
灯花ちゃんは私がおんぶして行くことになり、
シェルターは予備電源があるようで停電はしておらず、
シェルターの中にはたくさんの部屋がある他、お風呂やリビング、
「さすが、お金持ちが用意したシェルターは規模が違うわね」
「
「ダメだよお姉さま、
「余計な人って…」
「さて、
「ぼくは構わないよ」
「その前に、みかづき荘のみんなが自由にここへ出入りできるようにしてくれる?」
灯花ちゃんにセキュリティを書き換えてもらい、
拠点ができたとはいえ、
それをこの二日間でどこまで解決していけるか。
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