神浜から人が消えて3日ほど経過しました。
神浜にいた魔法少女達は皆、
これによって人の死を悲しむ魔法少女は少なくなりました。
「私がお父さんと、お母さんを・・・そんな」
「どうしてよ!どうしてあなたたちは親を殺しておいて平気でいられるの!」
「あなたも見たでしょ!人と生活していたって幸せなんてないじゃない!」
「わたしたち、これからどうしていけばいいの・・・」
カレンさんの生死が確認できない状態で神浜にいる魔法少女達は、ただただ混乱していました。
みんながどうしようか途方に暮れている中、
「うい、どうしてお姉ちゃんから離れようとするの?」
「お姉ちゃんは人をたくさん殺した。いっぱい殺した。あの人たちは何もしていないのに!
人を平気に殺せるお姉ちゃんなんて嫌い!」
ういが私に対して怖い顔を向けるようになり、
私以外の他の魔法少女との関わりも強く拒絶し、
「うい、どうしちゃったの」
どうにかなってしまったのは私たちの方かもしれない。
しかし私はういの隣にいるワルプルガさんに用があるのです。
「ねえワルプルガさん、
「自動ジョウカ、システム…
カミハマにあるみんなにとってとても大切なもの。
それをワタシが何かしないといけなかった気がする。
「あのね、ワルプルガさん、じつは」
話の途中でういの魔力を感じ、私は素早くその場を離れました。
なんと私にういが攻撃してきたのです。
「お姉ちゃん、
そんなことさせないよ」
「うい、違うよ!私はただ」
「いろは、今は何を言っても通じないと思うわ。それに、
「やちよさん、それはそうですけど」
「あら、何をもめているのかしら」
聞き覚えのない声の先へ振り向くと、
ツノが生えた魔法少女へやちよさんが問いかけます。
「首長竜を相手している時に見かけた気がするわ。あなた達何者?」
「私達はプロミスドブラッド。二木市から来た魔法少女よ。
私は紅晴結菜。あなたは環いろはに、隣が七海やちよかしら」
「私達になんの用?今は取り込み中よ」
この人、なんで私たちのこと知ってるんだろう。
「本当はあなた達にも用があるのだけど、
「ワルプルガさんに用って、
「神浜へ来る前に日継カレン達から直接聞いたわ。
結菜さんはワルプルガさんの方へ向き直り、
「
ほら、早くキュゥべえへ願いに行きましょう」
結菜さんがワルプルガさんに手を伸ばそうとするとういが結菜さん
「結菜さん大丈夫っすか!」
「あなたも、
「こいつ、魔女化しない場所にいるからって!」
「やめなさい。
・・・そう、取り込んでいたのはこんなことになっていたからなのね」
結菜さんは棍棒のような武器を取り出し、
私はその様子を見て結菜さんとういの間に入り、
「お願いです。
自動浄化システムはちゃんと世界に広げますから、今は、
「いつまで待てっていうの。
私達は貴方達神浜の魔法少女が呑気に生活している中、
それが誰のせいだと思って!」
「この騒ぎはなんなのかにゃあ」
灯花ちゃんの声がした方を向くと一緒にねむちゃんもいました。
「灯花ちゃん、今来ちゃ」
「灯花?
もしかして貴方、マギウスの1人」
「うん?そうだけど何か用?
誰かは知らないけど、私はういの状況を見に来ただけだよ」
結菜さんは鬼の形相で灯花ちゃんに殴りかかりそうな勢いでしたが
「結菜、目的を忘れないで。
気持ちはわかるけど今じゃない」
「さくや…」
灯花ちゃんとねむちゃんはういに近づいていきましたが、
「うい、別人みたいに変わっちゃったね」
「君はそんな顔をしない子のはずだ。
目的はいったいなんなのだい?」
「2人も、
「ふむ、なるほど」
ねむちゃんが何かに気づいたようですが、
「そこをどきなさぁい。
ワルプルガが願ってしまえばみんな魔女化しなくて済むようになる
何をもたもたしているの」
「焦る気持ちは分かるが、魔法少女の願いは直接願った内容、
ワルプルガを見てみなよ。とても怯えている。
君たちはワルプルガに魔法少女に対する恐怖を植え付けてまで自分
「そんな正論、十二分に承知しているわよ。
でもね、限界が近いのよ。死んでいった仲間達の声がね、
これ以上、みんなを苦しみで縛りつけたくないのよ!」
結菜さんはその場で大きく棍棒を振り上げました。
「対象、変更!」
「結菜!」
棍棒が地面に叩きつけられた衝撃はその場に発生せず、
灯花ちゃんは血を吐きながら吹き飛ばされ、
「悪いな、私ももう限界なんだ。ウェルダンになっちまいな、マギウス!」
「灯花ちゃん!」
「樹里!早まるんじゃない!」
炎は灯花ちゃんを包み込みましたが、
「うい…」
「2人ともいい加減にして!
マギウスの1人も言っていたでしょ。ここでいくら争ったって、
さくやさんと呼ばれる人が結菜さんを説得している中、ワルプルガさ
「なんで、魔法少女が、争うの」
結菜さんはワルプルガさんの顔を見て少し冷静になったようで、私に話しかけてきました。
「環いろは、
「まだわからない。けど、
「具体案はないってことね。
でも私がこの街の指導者になれば、
でもその方法は、きっとみんなが幸せになる方法じゃない。
だめ、この人達の考えていること、
「そうね、手始めに貴方の妹さんを殺そうかしら」
結菜さんの言葉を聞いて、
「おまえいい加減にしろよ!ういを殺したってどうもなんねぇってわかるだろ!
どうして、結菜さんは簡単に殺すとか言えてしまうのだろう。
「フェリシア落ち着きなさい」
結菜さんは私の目をじっと見つめていましたが、
「2日待ってあげる。
その間に見つけた自動浄化システムを広げる方法を私達に、
それができたら私達は静観しておいてあげる」
「結菜さん」
「おい結菜!話が違うぞ!」
「さぁ、みんな戻るわよ」
二木市の魔法少女たちが去っていった後、
「結菜さん、環いろはに判断を委ねたみたいっすけど、
結菜さんは足を止め、少し黙った後、
「彼女を煽った結果次第で委ねようとは思っていたわ。
煽っても彼女は怒りを示さなかった。
もしかしたら、環いろはは私が失ったものを持っているもかもしれない。だから、どんな考えを出すか気になったのよ」
「全く、あそこで乱闘になった方が樹里様的には満足できたのに。
方針変更した分、樹里様に付き合ってもらうぞ、姉さん」
「みんなに無理させる選択をしたのは私だし、
環いろは。
あなたの甘い考えがどこまで利口か確かめさせてもらうわ。
でもまずは、これからのために情報整理をしないとね。
これからは、
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