私は日継カレンさん達に捕まってから生まれ変わったように、
ヒトは守るほどの存在じゃない
むしろ殺してしまった方が良い
そんな考えに至らせたものは、
お父さんとお母さん
海外出張に出ている2人は、
その原因はいつだってヒト。
お父さんやお母さん自身も「仕事のため」
それは人間社会で“しょうがないこと”として容認されてる。
ヒトを傷つけてはいけないと、
この矛盾はなんなのだろう?
お父さんもお母さんも、他人の「その気がない」
人間社会って、
わたしは、
学校の友達
転校前もその後も、表面上の友達はいた。
でも、いつも一緒にいたいと思える友達なんていなかった。
わたしの知らない話で盛り上がっていて、
魔法少女の子達とは積極的に接しようと思えるのに、
いじめや先生との意見の食い違い、
悪意は魔女がいるから芽生えるものではない、
どうしてヒトは、負の感情を生み出して、
負の感情を他人へぶつけて楽しむ学校の子達を見続けて、
ういについて
ういは自分が死んでしまうかもしれない状況でも、
生きる未来を手に入れたういは中学校に上がると、
どうしていじめをするの?
大抵の理由はなく、行き場のない負の感情をぶつけて、
そんないじめっ子も説得させようとするうい。
見かねた先生がいじめっ子へ注意していじめがなくなったとしても
どうしたらみんなと仲良くできるのか、
そしてういが大人の世界に入った時、
わたしが間違いなの?みんなが幸せにならないのが普通なの?
大人にういは「考えが甘い」と言われ続けた。
次第にういの目から光は消えていった。
ういはそんな未来に生きて幸せ?
私はういが大人に近づくに連れて傷つけられていく未来を見て、
「いいヒトだっているかもしれないよ?」
そんな言葉が頭に過った。
いいヒトって、誰だろう?
人間社会でのいいヒトは思いつくけど、
じゃあ、もういいよね?
ういを傷つけるヒトという存在は、いなくてもいいよね?
ういを追いかけようと思ったけど、
灯花ちゃんとねむちゃんが向かったし、無事だと思うけど。
「いろは!」
後ろを振り向くとやちよさん達がいましたが、
「私たちのことがわかる?いろは」
「はい、わかります。ご心配おかけしました」
「よかったよぉいろはちゃん!ちゃんと正気に戻ったんだね!」
そう言って鶴乃ちゃんが私に抱きついてきました。
「正気かは謎だけど、もう無闇に暴れたりしないよ」
「それで、あいつらはどうしたんだよ」
「カレンさんは」
「やっと降りてきたわね日継カレン!」
怒鳴り声に驚いて後ろの方を向くと電波塔を背にして立っているカ
あとは見覚えのない魔法少女の姿が。
「どうした、二木市と三重崎の魔法少女。
「
あとは自動浄化システムが世界に広がるよう願わせればあなた達の
ならば、ここで処しても変わらないわよね!」
棍棒を振り下ろしながら口調を強めに魔法少女は話した。
カレンさんは服についた埃を払いながら気だるそうに答えた。
「フライング気味だよ、紅晴結菜。
種は確かに飛んだ。
ここで私たちになり変われるほどの思考があるっていうなら、
「うるせぇ!さっさとくたばれ!」
そう言って銃を持った魔法少女3人がカレンさん目掛けて発砲しま
「長女さんさ、樹里さまも我慢できねぇんだわ。
ヤッていいか?」
「…許可するわ」
「待ってました!」
そう言ってカレンさんには火炎放射も降りかかりました。
悲惨な状況の中、
カレンさん達に降り掛かる攻撃は止み、
「私念たっぷりだねぇ。そんなんじゃ、
「この前のようにはいかないぞ!」
そう言って二木市の魔法少女と思われる集団がシオリさんへ襲いか
「したっけ倒せるかい!」
シオリさんは周囲に電気を走らせ、
「ふっ、感覚が鈍くなったからむしろ戦いやすいまであるね」
シオリさんは背中の帯を操り、
帯はしなやかに動きながらも先端は鋭利な刃物のようであり、
カレンさんの方を向くと既に戦っているようであり、
「悪意の根源を絶てる。
「あなた達は梨花ちゃんを悲しませた。だから私は、戦います…!
れんさんがカレンさんから離れると、
カレンさんの周囲は繭のように包まれていて花が開くように繭が消
「察しが良いあなたならば理解できるはずだ。
「そうだな。でも確認しなければいけないことがある」
ひなのさんの周りには梨花さん、れんさん、
「どうしてお前達はヒトの殲滅にこだわるんだ。
そんな奴らも殺してしまうのか?」
シオリさんの方から飛んできた銃弾を扇で弾いたカレンさんが話し
「良いヒトとは、誰にとっての良いヒトなんだ?
ヒトか?お前にとってか?それとも魔法少女にとってか?
あるヒトにとっては良いヒトかもしれないが、
その基準は誰の基準なのだろうな」
「お前にとって良いヒトはいなかったのか」
「1人だけいた。私たちにとっては師匠のような存在で、
そして師匠は一般人からは悪人として扱われていた。
まだ納得できないことはあるか?」
「そうか。価値観の違いは誰しも起こりうるものだろう。
だが価値観の違いは魔法少女同士でも存在する。
「できるさ。少なくともヒトよりまともなね」
ひなのさんとカレンさんの会話を聞いていると後ろからフェリシア
「なあいろは、オレ達参加しなくて良いのかよ。
ぶっ飛ばさねーのかよ」
「確かに酷いことはたくさんされた。でも戦う理由が見つからなくなっちゃったの」
「なんだよそれ」
「そういえば、ういちゃんはどうしたんですか?」
「ういはワルプルガさんを捕まえて、今は灯花ちゃん、
「ワルプルガ、
それならば、
「やちよも戦わないって意見なの?」
やちよさんが周囲を見渡し始めたので私も周りを見てみると、
「みんな、カレンさん達を恨んでいるんだ。
「彼女達を擁護する気はないわ。
あなた達が戦いたいのであれば止めはしないわ」
冷静になればなるほど、
神浜のヒトへ酷いことをしたから
今までの私たちであればそんな理由で戦っていたのかもしれない。
でも今の私たちは、
自動浄化システムを広げる手筈をとってくれたカレンさん達を倒さ
それでもカレンさん達へ襲いかかる魔法少女がいる。
そんなみんなは、ボロボロになって倒れたり、
「どうした、軽く30人は同時に襲いかかってきたはずだ。
それでもシオリ達を倒せないなんて、
シオリさんの言葉に応える魔法少女はいなかった。
「
卒業式を行おうか。ヒトからの卒業式をさ」