私は流れるままにフェリシアさんの後へついていっていました。
明日香さんの時や時女一族の方達とは違った、
陽気に歩くフェリシアさんの背中を見ながら私は尋ねてみました。
「あの、フェリシアさん、
「なんだ、まだ気にしてたんか。
「いえ、そこまで苦労はしていなかったので」
「金を持っているからか」
「お金なんて使わないですよ」
しばらくの沈黙が訪れました。
赤信号で並んで待っているときにフェリシアさんがいきなり話始め
「オレ、前までは傭兵やってたんだ。
「…ご家族は」
「死んだよ。魔女に殺されたんだ」
親なし子。
この世界がお金を中心に成り立っているのが主な原因です。
「すげー辛くってさ。
でもよ、いろはが声をかけてくれたんだ。
マギウスの翼の時にちょっと出ていったけど、
「そうですか」
長く話していたフェリシアさんはとても楽しそうに話していました
「だからさ、お前が人前で我慢してるっていうのわかるんだ。
「でもいろはさん達は何て言うでしょう。
「いろは達はそんなこと言わねーよ。まあ、
そう話しているうちにフェリシアさんはある家の前で立ち止まりま
「ここがみかづき荘だ」
フェリシアさんは我が家に帰ったかのように勢いよく扉を開いて帰
ただいま
そして迎えるおかえりという十人十色な音色の数々。
そう言葉を交わせるだけでも、この国は、
「おいやちよ、今日あいつ泊めてやることできないか」
「あら、ピリカさんどうしたの。
「んな訳ないだろ!ちゃんと門限守っただろう!」
「それよりも、泊めて欲しいってどういうことかしら」
「ピリカって普段野宿なんだってよ。
私はあえて誰とも目を合わせないように黙って待っていました。
今回に限ってはお邪魔するほどの理由を持ち合わせていません。
「ピリカさん、上がって頂戴」
「…え?」
「実は私たちから聞きたいことがたくさんあるのよ。
どうやら一方的にこちらから情報を与える構図が出来上がってしま
そのまま回れ右をして逃げ出したい気分でしたが元気な声を出しな
どうやら料理の最中であり、
「あれ、たしか公園で会った」
「ういさん?!」
ういさんとフェリシアさんはそれぞれ私と会った経緯は話してくれ
かこさんが黒いオーラの魔法少女を助けることができること、
随分と私は信用されてしまっているようですね。
元気な方、
「ししょーといろはちゃんから聞いたよ、
「やっぱり珍しいんですかね」
「勿論だよ!数は少なくなってきているとはいえ、
ねえねえ!ピリカちゃんはどこからきたの?
北の方から来たと話しているうちにグルメの話、
じっとしている中、話を振られたさなさんという魔法少女が言うには可もなく不
ウォールナッツの話をするとさなさんも積極的に話に加わってきて
因果が集まるという話も、納得できます。
「さ、準備ができたからそろそろご飯にしましょう。
「すみません、話に夢中になっちゃって」
「大丈夫ですよ」
食事が終わった後、
「さて、
カレンさんとシオリさんのように貴方からもソウルジェムの反応が
タネがわかれば、彼女達の居場所が割り出せるようになるの」
タネ自体は話しても影響はないのでいいでしょう。
「ソウルジェムで感知できる魔力って、
魔法少女となったからには体を動かすだけでも魔力を消費するので
でも、
電気を認識できる瞬間ってどんな時だと思います?」
「スイッチを押したり、電気がついているときとかかな」
「静電気っていうくらいだし、
ってこは、プラスとマイナスのバランスが崩れた時だね!」
「電気の現象を魔法少女に置き換えると、希望と絶望?」
「
なんか勝手に話が進んでありがたいんですが、
「呪いを纏うとは近いかもしれませんが、
魔力の性質の逆の魔力を同時に発しているが正解です」
「魔力の性質を理解すること自体が難しいというのに、
でも闘っている最中も、後も魔力を感じられないと聞いているわ」
「人が動くたびに地球の重力によって形が歪まないのと同じです。
実はこれ、
「じゃあ結局どうすれば認識できるようになるんだろう」
「魔力の性質を観測し、解析するしかないですね。
実は私はあることをしてしまうと魔力を感知されてしまうという瞬
でもそれは見知らぬ人と再び出会う確率と同じくらい低いと思いま
「出会う機会を増やして気を伺う、が近道と言いたいのかしら」
「これを教えてくれた方も、
「あの、
「流石にそれは」
「ですよね」
一度魔力パターンを知られたところで魔力バランスが整えば追跡は
しかし、
ワルプルギスの夜を倒すような人たちです。
そう思いを巡らせていると長い間聞き続けた声がテレパシーで聞こ
[環姉妹がいるのはみかづき荘で間違いなかったかな?]
周りのみんなが一斉に動揺し出したので全員へ向けて発しているこ
玄関の扉が開けられると、
「カレンさん、あなた!」
「久しぶりですね、やちよさん、いろはさん。
協力関係になるための交渉をしに来たんですよ。
調整屋を襲って以来目撃情報がなかったカレン。