時女一族の方達の元を去った今、
この街の魔女のように頻繁に現れるのも困りものですが、
出会ったところでなにができるわけではないのです。
しかし手掛かりがないというのは行動に無駄が生じているようでな
なにを得るでもなく歩いていると、
「
「あちしだって襲いたくて襲ったわけじゃないし!」
気になる話が聞こえた方向からは魔法少女の反応がありました。
話が聞こえるくらいの離れた場所から様子を伺ってみました。
「あやめちゃん、気を失う前に何をされたかは覚えてないの?」
「
「やべーって言われてるのが2人もいるのに勝てるわけないじゃん
「逃げようとはしたんだよ!でも逃げられなかったんだ」
「その後は、さっき話した通りのことがあって、
「そうなんだよ」
ちょっと情報を整理するために茂みに隠れました。
黒いオーラの魔法少女もカレンとシオリが発端だったなんて。
まさか調整の真似事の延長線上でやっているっていうの?
「あそこで覗いていたぞ」
でも調整って魔力をいじるだけのことだよね。
「盗み聞きってそれだけで怪しいし」
最近起きている騒動の発端がみんな2人になっているのは西側の国
でもどういう仕組みで。
「おいお前、俺たちの話を盗み聞きしてたろ」
「え?」
気づくと目の前には金髪の小さな女の子がむすっとした顔で立って
「お、いたいた。あんたが盗み聞きの犯人だね!」
「まって!盗み聞きしたのはごめん!
「そうだぞ、これは極秘事項だからな」
公園で聴いていたら誰でも聞こえちゃうけど。
「もう、2人とも困らせちゃだめだよ」
「だって怪しいじゃん」
「えっと、まずはベンチで落ち着いて話しませんか?」
「そう、ですね。なんか誤解を招いてしまっているようなので」
わたしが神浜マギアユニオンの魔法少女であることを小さな三人の
今一緒にベンチに座っているのは夏目かこさんです。
「ピリカさんのことはななかさんから聞いています。
「
ところで、黒いオーラの魔法少女について話していたようですが、
かこさんは何か言い出そうとしますが、
「変に隠し事をすると誤解を生んじゃいますよ。
「…あのですね」
[ピリカ!人間を襲っている魔法少女がいたぞ]
アペの問いかけに反応して立ち上がってしまいましたが、
この人、何か知ってるの?
「おいかこ、黒いやつが出てきたってか」
「あきらさんが見つけてくれたようですが今は1人のようです」
「じゃああちし達も行くよ!足止めが必要なんだよね」
かこさんは少し悩んだ顔をした後わたしの方を向きました。
「ピリカさん、協力してもらえないでしょうか」
わたしはもちろん協力することにし、ほかの2人の名前を教えても
独特な第一人称の子はあやめさん、
現場へ到着すると、
その魔法少女はあきらさんといい、
「駆けつけた頃にはもうすでに何人か襲われていたんだ。
「んで、今はなんで様子を伺ってるんだよ」
「みんなが来るのを待っていたんだよ。1人じゃどうにもならない
それで、黒いオーラの魔法少女はあそこにいるよ」
路地裏部分で私たちが見たのは何人もの首元を食いちぎられた人だ
今は小さな子どもの喉元に食らいついているところでした。
「あれじゃ、魔女と変わらないよ」
「でもまだ魔法少女なんだよね。かこが助けられるんだよね」
かこさんが助けられる?
「はい、だからみんなで動きを止めて欲しいんです。
「わかりました」
なんだかわやな状況ですが、
「よし、行くぞ!」