私が神浜に来てからたくさんの出来事がありました。
最初は小さなキュゥべぇを探すことから始まり、
ういは戻ってきたけれど、
自動浄化システムを広げること、
神浜マギアユニオン結成後はマギウスの翼残党と戦ったり、
いろいろあっただけに、
そんな休日なのに頭を抱えている私を見たからなのか、
他のみかづき荘のメンバーはというと、
鶴乃ちゃんはお店を再開できるようにするための手伝い、
フェリシアちゃんは友達のところへ、
さなちゃんはまなかさんのところへ、
そしてういは灯花ちゃんとねむちゃんのところにいます。
やちよさんと2人きりというのは久々のことでした。
中央区へ着くと、
しかし、
「すごいですね、
「そうね。お店自体にも打撃はあったでしょうけど、
「そうですね。わたしも前に進めるよう早く考えないとなぁ」
「いろは、
「すみませんやちよさん、そうさせてもらいます」
神浜マギアユニオンを結成すると宣言した私たちは、
何かトラブルがあったり悩み事があれば解決するために動く。
そしていまだに謎な自動浄化システムについても進展がなく、
魔法少女のことについて考えるのもそうですが、
今までも学校生活と魔法少女活動の両立をやってきましたが、
これもきっと、焦ってしまう理由なのかもしれません。
どこか休める場所を探していると、
「あれ、周りはお店の準備がされている状態なのに人がいない」
「鍵も開いた状態ね。カバンが置きっぱなしのお店もあるし、
その時、わたしのソウルジェムに反応がありました。
魔法少女になってから戦い続けないといけない存在の反応です。
「こんなところに魔女がいるなんて」
私たちは魔女の結界に飲み込まれ、
私とやちよさんは魔法少女へと変身し、
入り口付近は使い魔の数が少なく、2、3階層ほど進んだ頃に魔法
「他の魔法少女がいる?」
「苦戦しているのかもしれないわ、いくわよ、いろは」
「はい!」
最深部へ行く道のりから少し離れたところに魔法少女はいました。
見た様子は苦戦している様子ではないようでしたが。
「あら、この街の魔法少女ですか?」
「そうだけど、なんですか、この状態は」
結界の中で出会った魔法少女の後ろには保護された人たちが眠って
しかし周囲には鋭利なもので何度も刺された状態の死体が沢山あっ
「使い魔の仕業ですよ。
「神浜でここまでする使い魔は久々かも」
魔女のほとんどは人々を捕らえ、
今回のように、
「私はこの人たちを守っています。
「ありがとう、助かるわ」
「お願いします」
私たちは再び最深層へ進みますが、
最深層へ行くと、
「厄介な相手ね。
「はい」
神浜にいる魔女は、
強さは時によっては違いますが、
倒せると確信できる時以外は、無理に攻撃しないほうが良いです。
羊の魔女は紫色の球体をいくつも私たちの方へ飛ばしてきました。
私はかわすことしかできませんが、
そのおかげか、魔女はやちよさんの方へ夢中になり、
5、6撃ほど弓矢を当てると魔女の周囲に貼ってあった柵は崩れて
突然柵が壊れたことで魔女は動揺していました。
「やちよさん、おまたせしました!お願いします!」
私は魔力を込めた弓をやちよさんの頭上へ放ち、
「ありがとう、このまま終わらせる」
やちよさんは周囲へ槍を複製し、魔女へ向けて放ちました。
動かないタイプの魔女だと知っているため、
「出し惜しみしないわ」
魔女の側へと近づいたやちよさんは上空に再び槍をいくつも複製し
槍だらけとなった魔女は最後の反撃と言わんばかりに紫色の球体を
「当たって!」
私が放った矢で怯んだ魔女へやちよさんがとどめをさします。
「終わりよ」
やちよさんの攻撃で魔女は貫かれ、
「やちよさん、やりましたね」
「ちょっと手強かったけど、ありがとう、助かったわ」
いつも通りに魔女を倒した私たちは、
「お疲れ様です。魔女は倒せたようですね」
「あなたがこの人たちを保護してくれていたおかげよ」
結界の中で会った魔法少女は変身を解いた状態でした。
「そうだ、
「いろは、どうする?」
「ちょうど私たちもリラックスしたかったところなんです。
「ありがとう、助かるよ」
近くのお店へ入り、
私たちも自己紹介をして、
「それにしても、
「そうですか、
「いやほら、
「キュゥべぇは神浜には現れないわ」
「うん?キュゥべぇならそこに小さいのがいるじゃない」
小さなキュゥべぇについては話せば長くなってしまうので軽く説明
「なるほど、
「そうなんです。まだまだ発足したばかりですけど、
「協力ね。でも、あまり進展がないんでしょう?」
「そう言われると、何も言えないです」
「おっと!気を落とさないで、
「そうなんです。
「いろは」
思わず本音を出してしまいました。初対面の、
カレンさんはその後相談に乗ってくれました。
思い起こせば、
その助言の中でも、特別驚いたのが。
「キュゥべぇへ自動浄化システムについての情報を共有?」
「でもリスクが高いわ。万が一、
「ちょっと待って、キュゥべぇとの共存も掲げているんでしょ?
「実は、何度か会話しているんですけど、
「そういう方針ならいいけど。それじゃあ、
カレンさんによると、
「現状と違った情報が広がっている。私たちが、
「魔法少女にとって、キュゥべぇっていうのは貴重な情報源。
「迂闊だったわ。
ガムシャラに解決方法を探して回っていた日々から、
「
私の心の中は少しだけスッキリしていました。
お金を出そうとしましたがカレンさんに止められてしまい、
「ちょっとは悩み事が解消されましたか?」
「はい、おかげさまで少し楽になりました」
カレンさんはその場を去り、私とやちよさんだけになりました。
「そう言えばやちよさん、
「いえ、カレンさんなんだけど実はお店の中にいる間、
「え、それってどういうことですか。
「その可能性はあるかもしれないわ。でも一番の問題は、
「考えすぎだとは、思いますけど」
みかづき荘へ帰る道中、
自動浄化システムはイヴへういの記憶を持っていた小さなキュゥべ
でもういはあの後自動浄化システムについては何も感じ取れなくな
例えると、コタツの中にずっといるような、との事です。
つまり、
いつかは実現できるからと言い続けるしかできないのがとても辛い
もし神浜の外から来た魔法少女が納得してくれなかったら。
悩み事解決のために出かけたはずが、