近づいてくる生命体の反応を知り、私たちは物陰に隠れていた。
一瞬で体が溶けてしまう恐ろしい灰の中を歩けるとなれば出会った
次第に足を踏むたびに起きる振動が伝わるようになってきた。
私が感じた生命体の反応はついに建物の隣まで来た。
建物を過ぎようかというところで生命体の集団は皆バラバラと足を
「其処に居るのは何処の人ぞ」
鼓膜を振るわせずに受け取った声は、
バレてる!
「この暖かさ、なんと久々であろう。
集団で話しているようで確かに私達にも伝えている。
物陰に隠れているから姿も確認できない。けど、
隣を見るとまたソラさんが飛び出そうとしてるからなんとかして抑
人でもない存在に同じ手が通じるはずが。
いきなりブリンクが立ち上がって謎の存在の前に姿を晒していた。
何やってんの?!
「あなた達は何者ですか?話はそれからです」
「恐れはないのか、異世界人」
しばらく沈黙が続き、ブリンクが口を開いた。
「あなたは私たちが怖いですか?」
「ない」
「ならば同じです。わたしもあなた達を恐れません」
話に夢中になっているとソラさんが立ち上がっていた。
「お互い恐怖心がないとわかったところでお話ししましょ、
仕方がないからソラさんが話した後にわたしも姿を晒した。
わたしが目にしたのは2メートルほどある身長と広い肩幅、
「我らを人と見てくれるのか、
「ダメでしたか?」
「悪くはないな」
喜ばしいという感情は伝わってこなかった。
ソラさんが話を切り出した。
「わたしはこの世界のことについて知りたいのです。
少し沈黙があった後、一番前の大男が話し始めた。
「手短に話そう。
この世界二次元移動した人がいただなんて。
「彼女は元の世界へ戻るために未知の力を使い、
「やがて彼女は東の素材を欲し、東陸連合へ戦争を仕掛けたのだ。
「その彼女、というのはどこへ?」
「欲していた素材を手に入れ、
「あなた達は、いったい」
わたしは思わず言葉が漏れてしまった。
「我らは不死の禁術から生まれた化け物。
もうなんと声をかければ良いのかがわからなかった。
同情の言葉や代わりに怒ってしまうことも彼らにとっては無意味に
「もっと、教えてもらえないですか?」
ソラさんはさらなる情報を欲していた。
「異世界人、何故この世界の顛末を望むのか。
「わたしはこの世界が美しかった頃を知っています。だから、
静寂の中、ソラさんは大男から目を逸らすことはなかった。
「そうか」
大男はそう呟くと後ろにいた大男の方へと向かった。
「リーダ、感謝します…」
そう一番後ろにいる大男が伝えると、
「ひっ!」
ブリンクは思わず叫んでしまった。
この光景に動じない私たちはだいぶこの光景に慣れてしまったんだ
しばらく肉をえぐる音がして大男が差し出してきたのは脳みそだっ
「彼女は脳みそから記憶を見る技術を持っていた。ならば、
「語っては、くれないんですね」
「
伝言ゲームのように伝わる伝説を思い起こせばわかるが、
そう考えると見聞きしたものが純粋に伝わる方法が、
「ではありがたくいただきます」
ソラさんが脳みそをバッグにしまうとブリンクが話し出した。
「あの、その人を殺しちゃったんですか?」
「
確かに肉は動き続けていて、血も際限なく溢れ続けている。
「そうやって殺せるなら、お互い殺しあったほうが楽じゃないの?
ブリンクはなかなかエグいことを聞くな。
「異世界人、
この人は信者なの?違うの?
「我々は長きに渡りその偶像を心の支えとしてきた。
「でもあなたは今命を奪ってしまった」
「そうだな。私は天に召されることなく消滅するのだろう。
この時、私は最悪の状況を考えて身構えてしまった。
彼の語りは、
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